堂林、3年連続減俸で背水9年目へ 今季出場44試合止まり「危機感ある」
広島の堂林翔太内野手(26)が13日、宮崎県日南市内で契約更改交渉に臨み、3年連続のダウン提示となる150万減の年俸1500万円でサインした。今季は44試合の出場で打率・217、1本塁打、11打点と低迷。秋季キャンプでは、課題の打撃向上に努めている。9年目を迎える来季の目標には全試合1軍帯同を掲げ、決死の覚悟ではい上がる。
歯を食いしばる。大自然に囲まれ、のどかな雰囲気が漂う中、堂林は必死の形相でスイングを続けた。メニューに組み込まれたロングティー打撃。アドバイスを送りながらトスを上げる東出打撃コーチに全力で応えた。背水の覚悟で臨む来季へ、一心不乱に汗を流している。
「(在籍)年数も9年目になりますし、とにかく頑張らないとという状況。全試合1軍に帯同しておけば、おのずとチャンスも回ってくるかなと思うので、はい上がっていければいい」
今季は44試合の出場で打率・217、1本塁打、11打点。開幕1軍入りを果たし、序盤は結果を残していたが「後半になって自分の打撃を見失った」と振り返るように不振に陥った。何度か与えられたチャンスもモノにできず、悔いが残る一年となった。
一方で2軍では悩みながらも57試合の出場で打率・304、7本塁打、43打点と好成績をマーク。降格後も再昇格を目指し、意地を見せた。「1軍に呼ばれた時に、結果を出せなかったのは自分の弱さや技術のなさがあった」と明確な課題を痛感した。
秋季キャンプでもまだ不振脱却の糸口はつかめていない。早出から打撃練習に取り組むなど、迎、東出の両打撃コーチにアドバイスを求めながら打開策を模索している。
東出コーチは「まずは、自分の頭の中で考えていることと、実際にやっていることのズレをなくさないといけない。そういった感覚を整えていくことがこれからの取り組みになる」と説明。堂林が自らを見直し、昨秋につかんだ感覚を取り戻すことに時間を割いていく。
練習後に行われた宿舎での契約更改交渉では3年連続ダウンとなる150万減の年俸1500万円でサイン。覚悟はできていた。「とにかく結果を出してやるだけ」と巻き返しへの強い意欲を示した。
来季に向ける目はこれまでとは違う。「ずっと情けない状態が続いているので、危機感はある」。積もり積もった悔しさを胸に2018年へ、強い覚悟で歩みを進めていく。