カープ退団の梵「海外」も視野 現役続行へ衰えぬ情熱!欧州でのプレーも?
今季限りで広島を退団する梵英心内野手(37)が27日、現時点で進路先が未定であることを明かした。この日は広島県廿日市市で行われた選手会ゴルフと、広島市内で開催された納会に出席。引退する考えはなく、年越しも辞さない構えで、国内だけでなく、欧州などを含めた海外も視野に入れ、新天地を模索していく。なお選手会ゴルフの模様は、来年1月2日午後10時54分から広島テレビで放送される予定。
ただ前だけを見つめている。今季限りで広島を退団する梵。10月3日に球団へ意向を伝え、約2カ月がたったが、「何もないです」と進路先が決まっていないことを明かした。それでも表情に悲愴(ひそう)感は漂っていなかった。
広島県三次市出身の37歳。故郷を離れることと、12年間慣れ親しんだユニホームを脱ぐことに後悔はしていない。「一番は(野球を)やりたい。そこに気持ちを置いて決断したので、進んでいきたい」。両ひざを痛め、若手にレギュラーの座を追いやられたが、野球に対する思いは熱いままだ。
海外も含めて現役を続ける環境を求めるのかの問いには「そうですね」と返答。公言こそしなかったが、日本だけでなく、米国、さらには台湾、韓国のアジアや、イタリア、オランダの欧州などでもプレーする可能性を探っているもようだ。
米国や韓国、台湾では野球が盛んだが、欧州にもプロ球団はあり、過去には、元西武のG・G・佐藤がイタリアのプロ野球球団「ボローニャ」に所属。また、元阪神の上園もオランダでプレーした例もある。欧州ではメジャーではない野球だが、場所は関係ない。
もちろん決して安閑としていられない状況であることは、梵自身も自覚している。「期限もずっとあるのではないので、冷静に考えながらやっていきたい。(年越しも)頭には入れている」。最悪の事態も考慮しつつ、年越しも視野に進路先を模索していくことになる。
現在は2軍施設の大野練習場など球団施設を利用できるが、契約が切れる12月からは使用できない。「来月から練習できる場所を探しながらになる」。先が見えない中、練習場を確保する問題を抱えるが、そんな困難にも毅然(きぜん)と立ち向かう覚悟だ。
この日は、広島県廿日市市で行われた選手会ゴルフコンペに参加。現役を引退した江草らと同組でラウンドし、リラックスした表情を見せた。結果はグロス84、ネット74で優勝。「きょうで行事が最後。みんなにもあいさつできる機会なので、しておきたいなと思う」と話した。
来季は38歳を迎えるが、まだまだやれる。梵は新天地でのプレーを思い描き、準備を続ける。