カープ新井あと10年現役「やります」 14年連続の護摩行で決意新た

 広島・新井貴浩内野手(40)が11日、和歌山県伊都郡高野町の高野山清浄心院で14年連続の護摩行に挑み、石原、会沢、堂林と約1時間半、炎と向き合った。池口恵観住職(81)は「あと10年できる」と太鼓判。新井も「やります」と意欲を燃やすと同時に、日本一への決意を強くした。

 気温マイナス6度。真っ白に雪化粧した高野山で、新井は顔を真っ赤にしてお経を唱え続けた。新しい年の始まりを告げる荒行は14年連続。護摩木は昨年より1000本増の3000本。約1時間半、燃えさかる炎と無心で向き合い、今季への決意を新たにした。

 「今年もきつかったと思う。やっている時は何も考えられない。声も自然と出る。原点に戻るし、『よし、やるぞ!』と気持ちがグッと引き締まります」

 高野山での護摩行は今年が初めて。標高800メートルを超える世界遺産には神々しい雰囲気が漂う。同地を訪れるのは「3、4回目」と言う新井も、特別なパワーを感じ取っていた。

 「雰囲気が違うでしょ?着いた瞬間、空気と雰囲気がちょっと違うと感じた。別世界。素晴らしいところと知っていたので、そこでやらせてもらって感謝しています」

 節目のプロ20年目、心と体が充実している。ウエートトレーニングでは過去最高の数値を記録。それを証明するように、池口住職はシーズンMVPを獲得した一昨年以上の活躍を予言。「一球闘心」という四字熟語を授け、「50歳現役」に太鼓判を押した。

 「それ(2016年)以上に、気と力と若さが出ていた。新井には『50歳を過ぎてもやれ』と言った。本人も『やります』と言っていた」

 新井は今月30日に41歳を迎えるが、気力と体力は衰えるどころか、進化し続けている。それを支えるのは「日本一」への思い。昨季は「チームが苦しい時に救いたい」と繰り返し、チームの精神的支柱としてリーグ連覇に貢献した。

 その姿は今年も変わらない。2年連続で護摩行に参加した堂林、会沢には「昨年、厳しい経験をして、『今年もお願いします』と言ってきた。すごく気持ちが入っていると感じた」と優しいまなざしを向ける。

 護摩行はあと2日。新井は「キャンプが始まる前に心を締めてやりたいと思う」と力を込めた。頂点だけを見据える心はメラメラと燃えている。

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