松山、誠也に挑戦状!規定打席&レギュラーへ原点フォーム貫く!!
広島の松山竜平外野手(32)が20日、鹿児島県鹿屋市にある母校、鹿屋中央高で6年連続となる自主トレを公開した。今季に向けて、強調したのは“不動心”。シーズンを通して、右足を上げる本来の打撃フォームを継続すると誓った。初の規定打席到達とレギュラー奪取を狙う大事なシーズンに強い気持ちで臨む。
もう迷わない-。母校のグラウンドに力強くはじき返された白球から、そんな思いが伝わってきた。山あり谷ありのシーズン。どんなことがあっても、松山は積み上げてきた打撃を継続する。キーワードは“不動心”だ。
「去年は新しいことに挑戦したけど、うまくいかなかった。原点に返った。(右)足を上げてゆったりと球を待つのは僕の完成形。これでダメなら(活躍は)難しい。今年は自分のフォームで打っていきたい」。気温16度。温暖な鹿屋で額の汗をぬぐい、言葉を紡いだ。
苦しい経験が自らの現在地を知らせてくれた。昨春キャンプで打撃フォームを変更。DeNA・筒香のように無駄な動きをなくし、右足の上げ幅を小さくしてタイミングを取った。「オープン戦の途中から、おかしいと思った」。3、4月の月間打率は・196とどん底であえいだ。
「僕は足を上げないと間を取れない」。転機は5月上旬。背中を痛め、出場選手登録を抹消された時に自問自答を繰り返した。復帰後は従来のフォームで本来の輝きを取り戻す。最終的に打率・326、14本塁打、77打点。いずれもキャリアハイを更新した1年だった。
このオフはフォームの精度を高めている。年明けは7日から本格的に技術練習を始め、この日は体の軸を意識しながら、バットを振った。シーズンは長丁場。調子を落とす時期もある。どんな状況に陥ったとしても、自らの原点を忘れずに打席に立つ構えだ。
春季キャンプまで2週間を切った。昨秋から本格的に挑戦する一塁守備のノックも精力的に受けている。練習量は増えるが、それが選手としての幅を広げることにつながる。自主トレではダッシュの本数を増やすなど、軽快に動ける体づくりもしてきた。決して手を抜くことはない。
昨季終盤、4番を担ったことで「そこへの思いはさらに強くなった」という。「誠也(鈴木)に挑戦状を叩き付けて、2人で切磋琢磨(せっさたくま)していきたい」。初の規定打席に到達し、レギュラー奪取を狙うプロ11年目のシーズン。ブレずに突き進む道の先に、光がある。