カープ塹江88キロ自己最重量ボディー 1軍定着へ球威アップの下地できた
広島・塹江敦哉投手(20)が28日、88キロの自己最重量ボディーで春季キャンプに臨み、開幕1軍を勝ち取る決意を示した。宮崎・日南での先乗り自主トレに参加し、ブルペンで90球を投げた。合同自主トレを行ってきた中崎から下された、4年目で初となる開幕1軍&プロ初勝利指令に応えてみせる。
1軍で戦力となるための自覚の表れだった。球場内のウエートルームから出てきた塹江は、このオフに掲げていた2キロ増量に成功したことを明かした。ウエートトレはもちろん、あまり得意としてこなかったプロテインを毎日、朝食後と練習後に摂取。88キロの肉体に「(これまでで)一番重いです」と声を弾ませた。
「今のままでは、1軍に上がれないと思った。球の力や安定感を出すために筋量を上げる意識でやりました」
持ち味の直球に加え、課題の制球力アップは不可欠。そのためにも特に体幹を鍛えながら筋量を増やし、下地を作った。仕上がりにも一定の手応えを得て、現在は技術面の向上に精を入れる。この日もブルペンやネットスローで左腕を振り続けた。
3年目の昨季はキャンプ1軍スタートも、結局は1軍登板なしに終わった。今春も1軍スタートに食い込んだだけに、チャンスをつかみたい。チームは先発、中継ぎを問わず、左腕の確立が課題で「(起用法の)こだわりはないですし、チームに貢献したい。競争なので、そこに勝つ気持ちはある」と闘志を燃やした。
「開幕1軍と初勝利を挙げることが、今は一番大事。ザキさん(中崎)にもそう言われてます」。2年連続でオフに合同自主トレを行った先輩からも下されたノルマ。細かい技術面や心構えなども助言してくれる中崎への感謝を示すためにも、増量したボディーで花を咲かせる。