中村祐シンカー手応え 昨季苦戦した左打者対策へ「幅も広がる」
広島・中村祐太投手(22)が30日、宮崎県日南市内の天福球場で行われていた先乗り自主トレを打ち上げた。初の開幕1軍&開幕ローテ入りを目指す右腕は、左打者対策として習得に取り組んでいるシンカー5球を交えてブルペンで62球。新球の仕上がりに手応えを持ちながら、2月1日からのキャンプに臨む。
納得のオフを過ごした充実感と、いよいよ始まるキャンプへの闘志が入り交じっていた。中村祐は当初の予定通り先乗り自主トレで3度目となるブルペン投球を行い、キャンプを打ち上げた。
「去年1軍を経験した分、今年はもっとやらなくちゃいけない気持ちが強い。初日からいいアピールができるような準備はしてきたので」
武器のスライダーと直球を中心とした投球で昨季はプロ初勝利を含む5勝。さらに進化するべく、このオフ着手したのが新球のシンカー習得だ。この日のブルペンでは5球を投げ、「動いていたのでいいんじゃないかなと。抜ける球もなかったので良かった」とうなずいた。
狙いは明確だ。昨季右打者相手には被打率・211だったが、左打者には・285。左打者の外に逃げる球種を持っておらず「毎試合苦戦していた」と明かす。そこで薮田からツーシームの握りを聞き自分流にアレンジ。崩して打ち取る球とするのが理想で「打者も頭にあれば、それだけ幅も広がる」とイメージを膨らませた。
キャンプ中の打撃投手や紅白戦で、打者相手に試すと同時に存在感も示していく。「開幕ローテが目標なので、そこに入れるようにアピールしていくしかない」と力を込めた若鯉。新球を携え、その座を勝ち取りにいく。