鈴木 初球弾 羽生に続いた!衝撃の復活劇 179日ぶり実戦!代打でガツン

 「練習試合、広島4-1中日」(18日、コザしんきんスタジアム)

 右くるぶし骨折からの復活を目指す広島・鈴木誠也外野手(23)が18日、実戦復帰弾を放った。今年初の対外試合となった中日との練習試合に代打で出場し、初球を本塁打。昨年8月以来の実戦で、この上ない結果を出した若き主砲。完全復活へ向け、着実に歩を進めている。

 スタンドから大きな拍手を浴び、この日一番の大歓声が起きた。「お帰り~」との声も上がる中、鈴木がダイヤモンドをさっそうと回る。約半年ぶりの実戦で代打に立ち、開幕カードで戦う相手に初球弾を見舞った。

 「対外試合で打席に立ったのが収穫。その結果がホームランで、最高の形になったかな」

 どよめきを起こしたのは1点リードの四回1死。鈴木翔の138キロ直球を鋭く捉えた。快音を残した打球は左翼スタンドに着弾。「初球から投手の球を振れたので、しっかり入っていけたのが良かった」と一定の手応えをにじませた。

 打撃面に関しては、今キャンプで何度も不安のなさを示してきた。状態については「1打席なのでなんとも言えない」と決して満足感は見せない。それでも一振りで仕留めるところが若き主砲だ。

 より温暖な沖縄に移り、守備・走塁面でも順調に歩を進めている。前日に走者役で挟殺プレーを練習し、この日はシートノックに入った。いずれも1次キャンプでは行っていなかったメニューだが、急速にギアは上げずに患部と相談しながら段階を踏む。「日南ぐらいの感じで気をつけながらやっても自然と体は動く。慣れるまでその形でやっていきたい」と先を見据えた。

 万全でなくとも存在感は見せた。他球団スコアラーは改めて注意を払う。阪神・飯田スコアラーは「甘い球を仕留めるのはセ・リーグで一番ではないか。体もスケールアップしている」と驚けば、巨人・山本スコアラーも「昨日も(挟殺の)練習をしていたし、開幕には100%いるものだと思っている」と警戒心を口にした。

 松原チーフトレーナーは「次のクールの2試合に打席に入って、(オープン戦が2試合ある)2月最後の方に守備に就ければ一番いいプラン」と話した。「この状態を崩さないようにやっていきたい」と鈴木。ぶれない心を持ちながら、開幕戦で再び花を咲かせるための時を刻んでいく。

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