広島・ドラ1中村奨、バズーカ不発…実戦で初めて盗塁決められた
「2軍練習試合、広島2-5JX-ENEOS」(23日、天福球場)
日南での2軍キャンプに参加している広島のドラフト1位・中村奨成捕手(18)=広陵=が23日、JX-ENEOSとの練習試合に出場。七回から守備に就くと、八回には実戦で初めて盗塁を決められた。正確に送球していればアウトのタイミングだった。試合後は倉2軍バッテリーコーチとの特守で送球姿勢などを修正。試合の中で出た課題を一つ一つクリアしていく。
中村奨がバズーカを発動し、二盗阻止を試みた。だが正確性を欠き、実戦では初めて盗塁を許した。「送球の精度を上げていかないといけない」。あらためて浮き彫りになった課題を真摯(しんし)に受け止めた。
八回無死一塁だ。3球目に一走がスタート。タイミングは完全にアウトだったものの送球はベースカバーに入った遊撃手・木村の手前ではずんだ。ショートバウンドした球は中前に抜け三塁への進塁も許した。記録は盗塁と中村奨の悪送球。
その強肩は誰もが認める。送球までの課題はミットの出し方や捕球姿勢、下半身の使い方など多岐にわたる。倉バッテリーコーチは「やることはたくさんあるよ」と言う。試合後、送球時の姿勢などをマンツーマン指導で再確認。武器を最大限生かすための日々が続いている。
バットでは三回に右翼線への二塁打を放った。打ち取られた3打席も甘い球を積極的にスイングした。中村奨は「振りにいけたことが次につながる」と前を向いた。
24日の巨人2軍との練習試合(サンマリン)では初めてスタメンマスクをかぶり、先発する中村恭をリードする。「たくさんの経験値を得られる。毎日が勉強です」。汗をぬぐい言葉を紡いだ。