広島・野村、開幕投手へ前進 緒方監督うなった「いい仕上がり」

 「広島春季キャンプ」(23日、沖縄)

 広島・野村祐輔投手(28)が23日、目標とする開幕投手に前進した。今キャンプ2度目のフリー打撃登板で鈴木、西川、メヒアと対戦。のべ13人の打者に対して計44球を投げ、安打性の当たりは3本に抑えた。キャンプ中の実戦登板の予定はなく、次回は3月4日・西武とのオープン戦(長崎)に登板する見込み。実戦での結果と内容で、自身初の大役を手繰り寄せる。

 沖縄の曇り空の下、野村が最高の仕上がりを見せた。直球、カットボール、ツーシーム、カーブ、チェンジアップ。キャンプ後半に差し掛かり、球種の精度は向上。鈴木、西川、メヒアを封じ込め、目標とする初の開幕投手へ大きく前進した。

 「一つ一つ探りながらなので。この時期にしてはまあまあです。キャンプ後半で、体の疲労がたまってきているのでね。バランス的にも悪くないし、修正できる範囲なので問題ないと思います」

 明確なテーマを持って、今キャンプ2度目のフリー打撃に登板した。1セット目は走者なし、2セット目は走者ありを想定し、3セット目は力を入れた。「今日は力まないことを意識した。それができたし、3セット目は狙ったところに投げられた。順調かなと思います」とうなずいた。

 右腕の出来の良さに首脳陣も納得顔だ。畝投手コーチが「3セット目が良かった」と言えば、緒方監督も「今日は良かった。最後力を入れたけど球質が違うね。いい仕上がり」とうなった。

 この日の内容次第でもう一度、打撃投手を務めるプランもあったが、次回登板は3月4日、西武とのオープン戦(長崎)に決定した。実戦なしで沖縄キャンプを終えるのは初めてだが不安はなし。「3月に入ってから対外試合と聞いていたので。しっかりとキャンプの最後まで練習したい」と、今後もマイペース調整を継続する。

 信頼の証しだ。昨年12月、畝投手コーチからシーズン開幕までの調整を一任された。キャンプ中は走り込みやブルペンでの投げ込みを敢行。「ある程度、納得した中でできている。(首脳陣から)任されていると感じるので、それ以上で応えたい」と力を込めた。

 昨年は投手陣の大黒柱として週頭の先発を任され、リーグ優勝に貢献。今年は開幕投手をターゲットに定め、「そこを目指したい。任せてもらえる投手になりたい」とオフから公言してきた。3月の実戦で総仕上げし、開幕マウンドに立つ。

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