誠也 復帰後初!4番弾 あとは守備フル出場…できなければ「開幕は厳しい」

 「オープン戦、ヤクルト2-5広島」(16日、神宮球場)

 右くるぶし骨折からの復活を目指す広島・鈴木誠也外野手(23)がヤクルトとのオープン戦の三回、左中間席上段に2試合連続の3号ソロを放った。2月18日の実戦復帰後初めて「4番・右翼」でのスタメン出場だったが、しっかり起用に応えた。人工芝での外野守備もこなし、完全復活へまた一歩近づいた。

 神宮の雨空に大きな放物線を描いた。1点リードの三回だ。4番・鈴木がヤクルト先発の寺島が投じた138キロ直球をドンピシャのタイミングで捉えた。白球は高く舞い上がり、赤く染まる左中間スタンドの上段に飛び込んだ。

 「手応えはありました。オープン戦では速いストレートを捉えるという意識で打席に入っている。一発で仕留められて良かった」

 4番起用に一振りで応えた。これまで実戦7試合中5試合で4番出場していた松山に代わり、2月18日の実戦復帰後、初めて4番に座った。「いつも通り打席に入った」と試合後は関心を示さなかったが、シーズン開幕を2週間後に控えて、バットは早くも全快だ。

 ここまでオープン戦8試合に出場し、15打数6安打で打率・400。3本塁打、5打点と、圧倒的な成績を残す。開幕4番も現実味を帯び始めた。緒方監督も「一発で仕留めているんだし、状態は悪くない。結果、内容がいいので、自信にしてもらいたい」と高く評価した。

 完全復活へまた一歩近づいた。人工芝で守備に就いたのは実戦復帰後は初めて。マツダスタジアムのような天然芝と比べて、足への負担は大きいと言われる。だが「雨だったけど、そんなに嫌な感じはなかった。今までと変わらなかった」と守備での違和感はなかったようだ。

 走塁でも不安を吹き飛ばした。初回2死走者なしから四球で出塁すると、次打者エルドレッドの右前打で一塁から三塁まで激走。走攻守すべてで順調な回復ぶりを示している。

 地元東京のスタンドからは「お帰り、お帰り、誠也」の大合唱が響いた。「(出場)イニングも打席数も増えて、順調に来ていると思う」。実戦を重ねるごとに、手応えは増していく。その一方で「最終的にフルで守れないと開幕は厳しい」と慎重な姿勢も崩さない。これまで通り、焦らず、じっくり。シーズン143試合を見据えて、復活ロードを歩んでいく。

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