ジョンソンは開幕OK 薮田、岡田、大瀬良…先発陣の負の連鎖止めた
「オープン戦、ソフトバンク6-5広島」(24日、ヤフオクドーム)
広島のクリス・ジョンソン投手(33)がシーズンへ好仕上がりを示した。開幕前最終登板となるソフトバンク戦とのオープン戦に先発し、6回を3安打1失点。チームは逆転負けを喫したものの、開幕2戦目の31日・中日戦(マツダ)の先発が有力視される左腕は、先発陣に不安の残る現状で快投を演じた。
シーズンへ準備OKと言わんばかりに腕を振り続けた。ジョンソンが昨季日本一の強力打線を相手に主導権を握らせず、6回を3安打1失点。試合後、スーツに着替えた左腕は納得の表情でベンチ裏に姿を現した。
「今日は理想通り投げられた。シーズンへ向けての準備がしっかりとできた」
内角をグイグイ攻めた。四回は1死から柳田に四球を与えたが、内川を内角低め直球で空振り三振。二盗を許し2死二塁となったものの、続くデスパイネに対しても内角を攻め続け、最後は外角へのチェンジアップで空振り三振に斬った。五回も味方の失策などで2死一、三塁となったが動じず、川島を初球の内角直球で捕邪飛に打ち取った。
「多少、疲れが出た」と六回こそ球がばらつく課題を残したが、最少失点で踏みとどまった。仕上がりへの確かな手応えを示した102球。ベンチから見守った緒方監督は「問題ない。大丈夫」と及第点を与えた。
昨季は体調不良なども重なり6勝に終わったが、今年は春季キャンプから離脱することなく、調整に励んできた。テークバックからリリースまでのタイミングの取り方をマイナーチェンジ。沢村賞を受賞した16年の投球フォームで結果につなげたことも順調な証しだ。畝投手コーチも「(投球時の)始動からの流れが良かった。シーズンでも引き続き出していってほしい」と高く評価した。
悪い流れを好転させた。最近では薮田、大瀬良が安定感を欠き、岡田は17日に負傷降板して復帰途上と、先発陣全体で不安を抱えていた。自身も前回登板の14日・日本ハム戦は5回を5安打1失点だったものの、ピリッとしない投球だった。それだけに開幕前の最終登板で、内容が伴った結果として示せたことも収穫だ。
シーズン初先発は31日・中日戦になる見込み。「春先から登板を重ねて準備ができた。準備万端で臨める自信はある」とジョンソンは力を込めた。あとは登板日に向けて万事を尽くすのみ。1週間後、好スタートを切るべく、残された一日一日に全力を注ぐ。