磯村、正捕手奪取じゃ 巧リードで評価急上昇!プロ8年目好機到来
広島・磯村嘉孝捕手(25)が16日、マツダスタジアムを訪れ、休日返上で自主練習を行った。今季は大瀬良、岡田とバッテリーを組み、存在感を発揮。工夫したリードで首脳陣の評価も急上昇中だ。正捕手奪取のチャンスが到来する中、さらなるアピールを誓った。
し烈な正捕手争いの中、磯村がキラリと光る活躍を続けている。現在、チームは選手会長の会沢、ベテランの石原を含めた3人を併用。すでに5試合で先発マスクをかぶった磯村は「今のところチャンスをもらえている。自分の持てる力を100%出したい」と意気込む。
今季はここまで大瀬良、岡田とコンビを組み、4勝1敗。磯村は「途中までしか出ていないので」と悔しさをにじませるが、リードには定評がある。剛腕の150キロ超の直球を生かすため、カーブなど緩い変化球も勇気を持って要求。「バッターの目線を変えることで、真っすぐも生きてくる」と磯村。それによってスライダーやフォークも、より効果を発揮するという。
熱心な姿勢に首脳陣の評価は急上昇中だ。植田バッテリーコーチは「相手の打者を見て、投手の球種の使い方を工夫している。去年までのことがプラスになっているんじゃないかな」とうなずく。
16年は24試合、17年は21試合に出場し、経験を積んできた。磯村も「相手のバッターを知った上で準備ができる」と言う。試合中のマスク越しだけでなく、ベンチでも先輩の配球や動きをつぶさに観察してきた成果だ。
今春はドラフト1位中村奨(広陵)や2年目の坂倉に注目が集まったが、プロ8年目の25歳も虎視眈々(たんたん)とチャンスをうかがっていた。「ゲームを作ること」を第一に考え、先発マスクをかぶる機会を増やしていく。