バティスタ 豪砲 1号&今季初マルチで逆転負け連敗も存在感キラリ
「中日4-3広島」(21日、ナゴヤドーム)
広島は逆転負けで連敗を喫し、3カードぶりの負け越し。首位から陥落した。そんな中でも明るい材料はあった。サビエル・バティスタ外野手(26)が六回に待望の今季1号ソロを左翼席にたたき込んだ。初回には先制適時打も放ち、勝負強さを披露。この日は2安打2打点で今季初マルチをマークした。17日から1軍に昇格したばかりのドミニカン。ここから存在感を際立たせていく。
抜群の勝負強さを見せつけた。バティスタが2安打2打点と自身の快進撃へ号砲を鳴らした。連敗の中でも確かに示した存在感。試合後、バスへと向かう中、待望の今季1号ソロをうなずきながら回顧した。
「外を狙っていたけどいいアプローチができた。ストレートをセンターのイメージだったけど、低い球をうまく拾えた。調子はいいよ」
場面は2-2の六回先頭。今季の自身20打席目だった。カウント1-1からジーの低めチェンジアップを豪快に強振。バシッと捉え、高々と舞い上がった打球は左翼スタンドに着弾した。一時勝ち越しとなるアーチに鯉党からの歓声が響き渡る中、ゆっくりとダイヤモンドを一周した。
初回も役割を果たした。2死一、二塁の先制機。「高めのゾーンを何とか前に飛ばそうと思って行った」と初球の高めカットボールをはじき返し、打球は左前へ。5番で先発したこの日、中軸の一角として好結果をマークした。
今季は春季キャンプ中の練習試合で左手に死球を受け離脱。復帰後は2軍調整を続け、1軍昇格は17日だった。昨季途中に支配下選手登録され、目指していた初の開幕1軍こそかなわなかったが、遅ればせながら今季の躍動へ向け始まりの一発。迎打撃コーチは「振りにいけているのがいい。どんどん振っていく中で投手に合わせにいけている。成長しているところを見せてくれた」と評価した。
昇格後は5戦連続で先発出場中。レギュラーを目指すドミニカンにとって、この状態を維持するためにも結果を出し続けなければならない。さらに今季は打率・280、30本塁打、100打点を目指しているだけに「ここからもっと活躍を?そうです」と力を込めた。
チームは熱戦を繰り広げる中、接戦を落とし連敗。3カードぶりの負け越しとなった。緒方監督は「中日は新戦力もいて、去年と同じチームと戦っているわけではないけど、しっかりとわれわれの野球をやっていくだけ」と前を向いた。22日を勝利で終え、次カードの横浜スタジアムへ向かいたい。そのためにもバティスタの力が必要だ。