エルドレッドV弾!九回代打で山崎撃ち ハマでベイ3連倒!首位キープ

 「DeNA3-4広島」(26日、横浜スタジアム)

 広島が首位攻防戦となったDeNAとの3連戦を3連勝で飾った。大接戦を締めくくったのはブラッド・エルドレッド内野手(37)だ。3-3の九回、代打で出場すると、守護神・山崎からバックスクリーンへ決勝の4号ソロ。劇的勝利で首位をガッチリキープし、2位・DeNAとのゲーム差を2・5に広げた。3連覇を狙うリーグ王者が、このままウイニングロードを走り抜ける。

 横浜の夜空に伸びた白球に、誰もが総立ちになった。グングンと伸びた打球は向かい風を切り裂きバックスクリーンへ突き刺さる。土壇場で飛び出したエルドレッドの4号ソロ。自慢のパワーを見せつけた決勝弾だ。

 3-3の九回1死。代打で出番が来た。守護神・山崎の外角直球を振り抜く。「何度も対戦しているから攻められ方は知っている。良い感触があったよ」。助っ人の長いリーチがあるからこそ、はじき返すことができた特大アーチだ。

 初回に3得点も二回以降はドラフト1位左腕・東の前に沈黙。0行進が続いたが、鯉投手陣も野村が四回に緊急降板するアクシデントがありながら踏ん張った。その結果生まれた助っ人の決勝弾。「持ち味の長打力で決めてくれた」。緒方監督はその勝負強さに最敬礼した。

 23日にOBの衣笠祥雄氏が死去。悲しみの中で勝ち取った3連勝だ。「素晴らしい選手だったと、もちろん知っている」とエルドレッド。今季で球団の外国人選手としては最長となる7年目を迎えた。広島を愛する男にとって、負けられない3連戦だった。

 米国にいる家族が何よりの支えになっている。今年1月には四女が誕生。また1人家族が増えた。名前は自身の叔母の名前を取ってエルシーと名付けた。「ずっと良い名前だと思っていたんだ」。離ればなれで暮らすが、毎日のように連絡を取り、成長する姿に勇気とパワーをもらっている。

 名古屋での3連敗を吹き飛ばす3連勝。DeNAとのゲーム差を一気に2・5に広げた。28日の本拠地での阪神戦から始まる9連戦に向け、弾みがつく白星。「勢いがつく戦いだった。みんな準備はできている。しっかり集中して良い戦いをしたい」。間もなく訪れる5月。今年も鯉の季節が始まる。

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