岡田、無傷の開幕4連勝 右スネ打球直撃も…何の 巨人戦5勝目キラーぶり発揮
「広島3-2巨人」(3日、マツダスタジアム)
広島・岡田明丈投手(24)が今季自身最長の8回を投げ、3安打2失点で開幕から無傷の4連勝を飾った。巨人戦通算は9試合で5勝1敗とキラーぶりを発揮。中継ぎ陣を休ませる仕事も果たした。今季14度目の逆転勝利で、貯金は今季最多の「9」に。剛腕がチームとともに進撃を続けていく。
冷静に、ペースを乱さず腕を振った。岡田が8回3安打2失点で4勝目。巨人戦通算で9戦5勝1敗とGキラーぶりも示した。「先頭をしっかり取って、ピンチでも力まずに投げられたのがいい結果につながった」。今季最多3万1832人が集まった本拠地で今季初めてお立ち台に上がり、割れんばかりの大歓声を浴びた。
最速150キロの直球を中心にスライダーなどを有効に使い、強力打線を斬った。二回は2四球で2死一、二塁とし、小林に先制の2点適時二塁打を許した。それでも「(カーブを)うまく拾われた」と落ち着きは失わなかった。唯一、先頭の出塁を許した六回も、1死二塁からゲレーロ、マギーを封じた。
七回2死では長野の打球が右すねに当たり、ベンチ裏で治療を受けたが続投。「腫れはしましたけど、(痛みは)全くないです。オープン戦で当たったよりは全然マシです」。打球を受けて左下腿を打撲した3月17日の楽天戦を引き合いに、笑顔で異常なしを強調した。
リリースまでの力みをなくすフォーム固めにオフから取り組み、力みから崩れた昨季終盤の課題も克服しつつある。「力まない方が安定した投球ができている。あのくらいの力みでゲームを作りたい。九、十回といける感覚だった」。118球で完投こそならなかったが、中継ぎ陣の肩を休ませられた。
今季初登板2日前の4月3日、神宮でのブルペン投球中。左打席に立った畝投手コーチを球が直撃した。開幕前の実戦で不安定な内容が続き、内角への制球がテーマだったが「ラスト5球でつかんだ感じはあった」と、身をていして練習に付き合った畝コーチは振り返る。神宮から始まった無傷の4連勝に「1試合1試合、成長しているところは大きい」と賛辞を贈った。
チームの貯金は今季最多の9。緒方監督は「投打ともにナイスゲーム。たくさんのファンの前でいいゲームを見せられたのが何より」とうなずいた。「これからも勝ち続けられるように全力でやっていきます」と岡田。安定感を出し続け、白星を積み重ねていく。