新井 あるぞ即スタメン 11日に1軍復帰 2戦連発!代打弾で準備万全
「ウエスタン、広島8-2中日」(10日、由宇球場)
左ふくらはぎ痛で開幕1軍を外れた広島・新井貴浩内野手(41)が10日、ウエスタン・中日戦(由宇)で代打出場し、2試合連続本塁打を放った。視察した高ヘッドコーチの前で準備万端と言わんばかりの一発。11日・阪神戦(マツダ)からの1軍昇格が決定的となり、即スタメンの可能性も出てきた。
1軍昇格が待ちきれない。そんな思いをバットで体現した。新井が代打出場で2試合連続本塁打。万全の状態を示し、試合後は納得の表情を浮かべ丁寧に言葉を並べた。
「代打なので反応できる球は反応していこうと思いました。うまく下半身で粘れたし、いいスイングができた。全然体も問題ない」
一振りで仕留めた。出番は六回先頭、カウント1-1から阿知羅のスライダーを強振。鮮やかなアーチを描いた打球は左翼スタンドへと吸い込まれた。「まずまず。打席内での見え方、反応の仕方がいいんじゃないかと思う」。上々の手応えをつかみつつ、持ち前の勝負強さを発揮した。
「若い子がうまくなりたいと思って一生懸命やっている姿を見て『自分も若い時があったな』と初心に帰れた。自分だけのことじゃなしに、いろんな意味で充実した期間」
3月21日のランニング中に左ふくらはぎを痛めた。左腓腹筋挫傷と診断され、2004年以来14年ぶり2度目の開幕2軍スタートとなったが、意味のある1カ月半でもあった。5月1日の実戦復帰後は順調に歩を進め、これが6試合目。フル出場こそないものの、前日9日の中日戦(由宇)は八回の守備から退くまで復帰後最も長くグラウンドに立ち、“今季1号”も放った。
この日は1軍の試合がなく、高ヘッドコーチが視察した。「いい感じだった。昨日も(実質的に)フルで出ていて体も問題ないということ。練習を見ても体の状態が良い」と評価。「もう上げるかもしれない。明日から」と11日・阪神戦からの1軍昇格へゴーサインを出した。
加えて同ヘッドは「スタートからも、あるかもしれない」と即先発出場に含みも持たせた。11日の相手先発は能見。いきなり阪神時代から気心の知れた左腕との勝負が繰り広げられるかもしれない。「準備はしっかりできている。あとは言われたところでやるだけ」と力を込めた背番号25。いよいよ、新井が帰ってくる。