誠也が決めた V二塁打!3戦連続打点「何とか少しは仕事ができた」
「交流戦、ロッテ4-6広島」(1日、ZOZOマリンスタジアム)
若き主砲が勝負を決めた。広島・鈴木誠也外野手(23)が決勝打をマーク。同点の七回に大谷から左越えの適時二塁打を放った。4番が仕事を果たしてもぎ取った勝利で、2位・DeNAとのゲーム差を4・5に広げた。交流戦でも波に乗っていく。
敵地の左翼席に詰めかけた鯉党の歓声が、ヒーローを包み込んだ。鈴木が決勝の適時二塁打。試合後は「何とか少しは仕事ができて良かったです」と安どの表情を浮かべた。4番らしさを存分に発揮する勝負強さで、試合を決めた。
「大地さん(大瀬良)が頑張って投げていたので、何とか援護したいと思って打席に入りました。食らいついてうまく打つことができました」
4-4の七回1死二塁。フルカウントから大谷の甘く入った124キロカーブをバットに乗せた。「頭にあったわけではないけど、反応できて良かった」。高々と舞い上がった打球は左翼手の右を破る二塁打。値千金の一打で3試合連続打点をマークした。初回には得点には結びつかなかったものの一塁内野安打を放っており、4打数2安打とした。
前夜は3安打1打点の猛打賞を記録した鈴木。だが勝利を手にすることができなかっただけに、満足感は全く見せなかった。「勝ちに貢献できれば」と、求めていたのは勝利への一打。4番の自覚をしっかりとバットで体現した。
昨季途中、試合用バットをメープル素材からアッシュ素材に変更。今年は練習時もマスコットバットなどは使わず、アッシュ素材を使い続ける。「道具も全てを完璧にというのがあります」と契約するアシックス社の担当者は話す。バットも常に試合モードで、臨んでいる。
この日は敵地で指名打者制もあり、今季初の先発全員安打も記録。緒方監督は「打線が、クリーンアップがしっかり打点を挙げてくれた。丸、誠也が勝利打点。新井も(2安打1打点)。そこらへんがしっかりやってくれたし、1、2番もしっかりやってくれた」と賛辞の言葉を贈った。2位・DeNAとは4・5ゲーム差。好調の4番を中心に、ここから再び差を引き離していく。