丸、節目飾った 先制V撃!美守!祝砲も!1000試合出場は“三重丸”
「交流戦、広島7-0楽天」(8日、マツダスタジアム)
広島・丸佳浩外野手(29)が史上492人目、球団では35人目の通算1000試合出場を達成。自らの記念の日に先制打や7号ソロなど3打数2安打2打点と躍動し、勝利で飾った。好守でピンチも救い、再びチームの貯金は9。丸の存在がチームを波に乗せていく。
ベンチもスタンドも沸き立つ中、丸はさっそうとダイヤモンドを一周した。完璧に捉え、鮮やかなアーチを描いた一振り。通算1000試合出場の節目に自ら祝砲を放つなど攻守に輝き、勝利へと導いた。
「節目の時に勝ちに貢献できたのはうれしいし、ずっと記憶に残るのかなと思います」
2-0の三回先頭。カウント2-1から辛島の甘く入った122キロスライダーを振り抜き、右翼席への7号ソロとした。「コンパクトに自分の良いスイングができた」。一発のみならず、初回1死二塁では「内容のある打席だった」と左翼線へ先制適時二塁打をマーク。結果的にこれが決勝打となった。
守備でも魅せた。本塁打の直前だった三回2死一、二塁。ウィーラーの中堅前方へ飛んだライナー性の打球をダイビングキャッチ。4月28日の阪神戦では同じようなプレーで右太もも裏筋挫傷となり離脱したが「怖さ?ないです」ときっぱり。全力プレーでピンチを救い、緒方監督も「あのプレーが大きかった。一歩目、素晴らしい判断で突っ込んできて、あのタイミングじゃなかったら捕れなかったと思う」と称賛した。
初出場は2010年9月12日の巨人戦で、プロ11年目。4月28日の故障まで700試合連続出場も果たすなどチームに貢献し続け、史上492人目、球団35人目の名誉をつかんだ。それでもこれを通過点とし、「これから1試合ずつ積み重ねていきたい」と前を見る。
攻守で躍動し続ける中で、細部にもこだわる。打撃用の手袋はなるべく手のひらの部分が薄いものを発注し、使用。より素手に近いものでバットをがっちり握り、感覚を研ぎ澄ませている。
昨季の交流戦では12球団最高打率・411と好成績を残した丸。今季も・345とパ相手でも実力を発揮している。お立ち台では「まだまだ交流戦は負け越している(4勝5敗)。明日も今日のようにスカっと勝てるように頑張りたい」と力強く語った。背番号「9」が鯉をさらに押し上げる。