新井 さすがの修正力 外国人先発投手に交流戦5連敗も見せた
「交流戦、オリックス4-1広島」(12日、京セラドーム大阪)
広島・新井貴浩内野手(41)が2号ソロを放った。オリックスの先発アルバースに五回2死まで完全投球を許していたが、頼れるベテランが一矢報いた。交流戦に入り、相手先発が外国人の試合は5戦全敗。チームの連勝は3でストップした。15年5月29日から続いていたオリックス戦の連勝も9で止まった。
今季チーム最短2時間27分の敗戦の中で、新井が一矢報いた。3点を追う五回2死走者なし。それまでパーフェクトに封じられていたオリックスの先発・アルバースをついに捉えた。カウント3-1からツーシーム気味の外角直球を右翼ポール際へ。今季2号ソロで停滞ムードを振り払った。
「バッティングカウントだったんですが、強引にならないように注意していた。点につながるホームランになって良かったです」
ベテランがさすがの修正能力を発揮した。二回の1打席目は低めツーシームにバットを出したが中飛。「球持ちがいいので、タイミングが合わせづらい」と振り返りつつ「外に速く内に抜けていた」と冷静に頭を整理し、続く打席で最高の結果につなげてみせた。
しかし、チームは今季最少タイのわずか2安打。リーグ屈指の強力打線が初対戦のアルバースに苦しんだ。球速は140キロ未満ながらツーシーム、チェンジアップ、スライダーを駆使する。投球モーションも独特で東出打撃コーチは苦戦の要因を「フォームとタイミング」と説明。迎打撃コーチも「振りにいけなかった。いつも通り、どんどん早いカウントから真っすぐ系を打ちにいこうと話していたが…。2ストライク後の結果が多かった」と振り返った。
西武のカスティーヨ、ウルフ、ロッテのボルシンガー、日本ハムのマルティネス。そしてアルバース。交流戦に入り、相手先発が外国人の試合は5戦全敗となった。交流戦では初対戦や普段顔合わせがない投手との対戦が多い。新井は「自分の場合は打ちにいく。受け身になりすぎないように」と語る。今後もそうした投手との対戦があるだけに、攻略の糸口をつかみたい。
「今日は終わったので、反省するところはしっかり反省して明日に向けて準備したい」
最後は切り替えて、次戦に視線を向けた。チームの連勝は3で止まったが、2位・阪神、ヤクルトとのゲーム差は5・5ある。DHが使えるビジターでは新井の出番も多くなる。ベテランの勝負強さで連敗を阻止だ。