広島、今季最多タイ5発!十八番の逆転ショー 6点差なんのG力V消した!
「広島8-6巨人」(22日、マツダスタジアム)
これがカープの底力じゃ。序盤に6点のビハインドを負ったが、丸佳浩外野手(29)の2本塁打を含む今季最多タイの1試合5本塁打で驚異の逆転勝ち。2位の巨人を本拠地・マツダで3連倒し、自力優勝の可能性を消した。今季最多の貯金15で8差の独走。視界を遮るものは何もない。
真っ赤な大歓声に押され、打球はグングン伸びた。6-6の七回1死一塁。大逆転劇の主役は丸だ。上原から決勝2ランを左翼席へ突き刺し、宿敵巨人の自力Vを消滅させた。
「コースに逆らわずうまく捉えることができました。強くたたいて風にも乗ってくれていい結果になりました」
丸は五回にも19号を放っており、3年連続で20号に到達。前半戦をケガで18試合に欠場したにもかかわらず、リーグトップのヤクルト・山田哲、バレンティンに2本差に迫った。東出打撃コーチは「オレはずっと30本打てると言っているんだ」と話すが、打率をリーグトップの・332に上げ、初の3割、30本塁打も射程圏だ。
序盤の大量ビハインドも試合が決するまで諦めない。首位を走るカープ野球をこの夜も体現した。反撃の号砲を鳴らしたのはバティスタ。6点を追う四回、今村の145キロ直球を振り抜き、右中間席へぶち込んだ。夏が大好きと言う男は「高めのボールを上からうまく捉えることができました」とにっこり。この一発で球場の雰囲気は一変した。
5点を追う五回にはド派手に3発。田中が右翼席へ5号2ランを運ぶと、丸も2ランで続いて今村をKO。若き4番も流れに乗った。鈴木が野上から7試合ぶりの同点13号ソロ。「いい流れで回ってきたので初球から積極的にいきました。いい反応で打つことができました」。6点差を追いつき、ベンチに戻った主砲も大興奮だった。
終わってみれば今季最多タイの1試合5本塁打。6点差を逆転したのは今季初。2位・巨人との直接対決を3連勝で飾って貯金を最多の15とし、8ゲーム差に広げた。緒方監督は「選手も気持ちが入って、スタンドのファンの後押しもあって、初戦から信じられないような勝ちが続いている」と感謝した。丸も「広島で皆さんの前で野球ができる幸せを改めて感じることができた3試合でした」と振り返った。ミラクル続きでリーグ3連覇へまっしぐら。ファンも確信したはずだ。