7番降格の広輔 マジック28呼ぶ3打点&マルチ 1番取り戻すん打!
「DeNA7-9広島」(19日、横浜スタジアム)
最大7点リードが、最後は2点差まで詰め寄られ…。それでも何とか逃げ切り、優勝マジックは2つ減って「28」となった。前日から7番に下がっている広島・田中広輔内野手(29)が適時二塁打を含む2安打3打点と復調気配。代役1番・西川も仕事をこなし、強力打線に陰りはない。
闘志と意地をバットに乗せた。2-0の初回2死一、二塁。二夜連続「7番・遊撃」で先発した田中がフルカウントから今永の高め直球に反応し、中堅フェンス直撃の2点適時二塁打。12打席ぶりのHランプ。二塁ベースに到達すると、パチンと手をたたき喜びを表現した。
「チャンスで回ってきたので、何とか粘り強く食らいついていきました」
1本のみでは終わらなかった。7-2の七回1死から中前打を放ち、その後の得点を呼び込むと、8-2の八回1死満塁からは中犠飛。4打数2安打3打点ときっちりと役割を果たし、複数安打は8試合ぶりとなった。
不動の1番打者としてチームをけん引してきた。だが、打撃不振から前夜は2015年10月7日・中日戦以来の7番として先発。4打数無安打と快音を残せなかったが、打順が変われど「やることは変わらない」とこの日の試合に臨み、結果を出した。
「(最近は)内容が悪かった。いい内容を残して、また1番に戻れるようにしたい。7番を打ってちゃいけないと自分でも思う」。主力として戦い続ける自負があり、このままでは終われない。
敵地での6連戦が終わり、21日からはヤクルト、中日を本拠地に迎えての6連戦がある。東出打撃コーチは、田中のマツダスタジアムとの相性の良さも頭に置きながら、「考えてもいいかな」と1番復帰の可能性も示唆した。
チームは3カードぶりの勝ち越し。優勝マジックは2つ減って、28となった。緒方監督は「勝ち切れた結果は大きい。また広島に帰って一戦一戦、戦っていくだけ」と表情を引き締め、次戦へ目を向けた。田中も「結果が出たので、続けられるように頑張りたい」と力強く思いを言葉に乗せた。
一歩ずつVへの歩を進める中、3連覇へ向けて不可欠な存在でもある背番号2。ここから巻き返し、チームの勝利へ貢献していく。