丸だ!鈴木だ! ミラクル2発で逆転サヨナラ 7点差ひっくり返してM24
「広島9-8ヤクルト」(23日、マツダスタジアム)
4番が劇的な試合を完結させた。九回、広島・鈴木誠也外野手が値千金のサヨナラ24号ソロ。14年ぶりに7点差をひっくり返す逆転勝利。自身4本目のサヨナラ弾で「シーズンで1本打てるか打てないか。こういう試合で打てて良かった」。ナインにもみくちゃにされた鈴木は試合後、ホッと息をついた。
ナインの諦めない姿勢が実を結んだ。5-8で迎えた最終回。1死からの連打で丸が同点3ランを放つ。直後に打席に入った鈴木はカウント2-1から石山の低め変化球を完璧に捉えて左翼スタンドに運んだ。5点を追った七回にも2点適時二塁打を記録しており「4番なので、打ってかえすのが仕事」。主砲の自負がにじんだ。
昨年の8月23日・DeNA戦(横浜)で右くるぶしを骨折してから、ちょうど1年。自身は「あまり気にしない」と言い切るが、東出打撃コーチは「(今季は)リハビリぐらいでと思ってたけど、結果も伴ってる。手、付けられんよな。打ちミスがないし、待ち方がいい」と日に日に増す頼もしさに感心する。
緒方監督も頬を緩め、ナインを称えた。「数々の試合を経験してきたけど、一番思い出に残る試合。全員が最後まで諦めずに勝利を目指してやった」。優勝マジックは2つ減らして24。この勢いは止まらない。