大瀬良 ハーラー独走15勝目 またまたツバメ斬り無傷10連倒で「M15」
「ヤクルト3-8広島」(1日、神宮球場)
広島・大瀬良大地投手(27)が7回2安打1失点(自責点0)の快投で、今季15勝目を挙げた。ヤクルト戦は2014年のデビューから負けなしの10連勝だ。チームは5連勝で3年連続6度目の70勝リーグ一番乗り。過去の5シーズンはすべてリーグ優勝しており、V確率100%だ。優勝マジックは「15」となった。
浮き上がるような直球で、大瀬良は真っ向勝負した。3点リードの六回は3番山田を148キロで空振り三振。続く七回は4番バレンティンを147キロで再び空を斬らせた。2人のバットから快音を消し、2014年のデビューから、ヤクルト戦10連勝を達成した。
「序盤の入りはどうかなと思ったんですが試合の中で修正しながら回を重ねるごとに自分の投球をすることができました。強弱をつけながら投げることができて良かったです」
1試合を通してメリハリを利かせた。序盤はカットボール、フォーク、カーブ、チェンジアップなど、多彩な変化球を交えて変幻自在の投球を展開。次第に力を入れ、強力ツバメ打線を牛耳った。
充実のプロ5年目を過ごしている。7月は球宴に初出場。憧れの舞台で幼少時代からのヒーロー・巨人上原、中日松坂と初対面を果たした。出発前は「同じ空間で野球をできることはなかなかない。いろんな話を聞いてみたいです」と心を躍らせていたが「そんな雰囲気じゃなかったです…」と話しかけられず。スター2人との共演は持ち越しとなった。
ちょっぴり悔いは残ったが、特別な時間を満喫した。2戦目熊本では家族が見守る中、1回無失点の好投を披露。その夜は熊本市内で一緒に食事し、いいところを見せられて良かったです」とにっこり。シーズン中はめったに会う機会がないため、地元・九州での親孝行を喜んだ。
四回には自身3度目の規定投球回に到達。4点リードの五回に失策がらみで1点を返されたが、その後は全く危なげなかった。終わってみれば7回2安打1失点。五回にセーフティースクイズを成功させるなど、バットでも白星を呼び込んだ。
チームは球団史上初の3年連続70勝リーグ一番乗り。116試合目の到達は昨年と一昨年より1試合早く球団最速だ。過去5シーズンはすべてリーグ制覇しており、優勝確率は100%。たくましさを増した大瀬良に導かれ、リーグ3連覇へまっしぐらだ。