広島・新井が今季限りで引退「感謝しかない」プロ20年目で決断
広島・新井貴浩内野手(41)が5日、マツダスタジアムで会見を行い、今季限りでの現役引退を表明した。
球団には8月始めに引退を伝えた。「まだ辞めるな。1カ月考え直して欲しい」と慰留され、8月いっぱい考えたが、「気持ちは変わらなかった」と新井。2015年に広島に戻ってきたときから「少しでもカープの力になれればと。1年でダメなら辞めるつもりだった」と振り返った。復帰後、2度の優勝も経験し「感謝の言葉しかありません」と語った。
引退は、黒田博樹氏には伝えた。最初の言葉は「え、ホンマか!」だった。「最初は『まだできるだろう』という感じでしたが、最後は『おまえの決めたことなら』」と気持ちを尊重してくれたことを明かした。
プロ20年目。球団史上初の3連覇へ優勝マジック「12」の中、ベテランは大きな決断をした。新井は今季、3月に左ふくらはぎを痛めたため04年以来14年ぶりの開幕2軍スタート。5月11日に1軍復帰すると、その日の阪神戦で即適時二塁打をマークしていた。ここまでは49試合に出場し打率・222、4本塁打、20打点。Vが近づく中、精神的支柱としてチームを支えている。
1998年度ドラフト6位で広島に入団。07年オフにはFA宣言し、阪神に移籍していた。その後15年に広島に復帰すると、16年には25年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献し、セ・リーグMVPを受賞。史上47人目の通算2000安打も達成していた。
現役最後となったシーズン。リーグ制覇と34年ぶりの日本一を果たし、有終の美を飾る。