丸33&34号!イッキ2発キングじゃ 大敗鯉党のイライラ少しは晴らした?

 「広島3-13阪神」(6日、マツダスタジアム)

 広島・丸佳浩外野手(29)が今季6度目の1試合2発を記録し、本塁打争いのリーグ単独トップに浮上した。六回に33号、八回に34号を放った。チーム16試合連続本塁打は1979年に次ぐ球団歴代2位の記録。2試合連続の2桁失点で連敗となったが、2位・ヤクルトが敗れたため、優勝へのマジックナンバーは11となった。

 ファンのうっぷんを丸が晴らした。9点を追う六回に33号ソロを左翼席へ放つと、11点ビハインドの八回も再び逆方向へ34号ソロを突き刺した。今季6度目の1試合2発。驚異の本塁打ペースで、ヤクルト・バレンティンとDeNA・筒香を抜いて、リーグ単独トップに躍り出た。

 「自分でも正直びっくりしている。いいスイングができているということだと思うので、継続していくことが大事だと思います」

 試合に敗れたため、笑顔はなかったが、最後まで集中力を切らさなかった。丸は言う。「どんな展開であろうとやれることは限られている。しっかりできることを打席の中でも守備でもやりたい」。開幕前から貫くその姿勢はシーズンを通してぶれることがない。

 丸のアーチが新記録への夢をつないだ。球団歴代2位のチーム16試合連続本塁打。日本一に輝いた1979年の21試合連続に次ぐ記録だ。

 試合中盤まではフラストレーションがたまる展開だった。五回、先発の岡田がこの回5点目を奪われた後、ハプニングが発生した。広島ファンと思われる男性が一塁側カメラマン席後方の屋根に乱入し、一塁側のベンチ、スタンドへ向かって何か叫んだ。試合は一時中断し、駆けつけた警備員に連行された。

 チームは今季ワーストタイ20安打を浴び、同ワースト13失点で2連敗。リーグ3連覇へ圧倒的勝率を誇る本拠地マツダスタジアムでまさかの足踏みだ。試合中は雨が降り続いていたこともあって、スタンドには珍しく空席も目立った。試合後は緒方監督も「2試合連続でこういう試合展開になってファンの方に申し訳ない」とわびるしかなかった。

 ただ、2位のヤクルトが敗れたため、優勝へのマジックナンバーは11に減った。この夜は前日5日に今季限りでの現役引退を表明した新井の出番もなし。7日からはナゴヤドームに場所を移して、中日3連戦を戦う。最短優勝決定日は13日。V3ロングスパートへ名古屋で流れを変えたい。

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