野村、復活見えた 7回2失点…次こそ!広島3連敗も前進マジック10 

 「中日3-0広島」(7日、ナゴヤドーム)

 先発陣に明るい光だ。広島・野村祐輔投手(29)が7回6安打2失点(自責点0)。4試合ぶりの白星を逃して4敗目を喫したが、復調気配を漂わせた。リーグ3連覇は目前ながら、先発陣に不安が募っていた中での粘投。ヤクルトが敗れて優勝マジックは「10」。最短優勝は14日となった。

 前を向くことができる投球内容だった。だからこそ、黒星がついても野村は視線を上げてバスへと向かう通路を歩いた。「今日は割と投げられたと思います」。7回6安打2失点(自責点0)は、持ち味の粘り強さを発揮した結果だ。

 0-0の四回1死一塁。三塁線に飛んだアルモンテの打球を西川が捕球ミス。先制点を奪われた。さらに1死二塁から高橋に高めに浮いたチェンジアップを捉えられ、右翼線への適時二塁打で追加点を奪われた。イケイケの中日打線。これまでならのみ込まれていた右腕が、ここから踏ん張った。

 1死一、二塁で松井雅を3球三振。笠原は三ゴロ。下位打線とはいえ、きっちり抑えてビッグイニングを作らせなかった。五回以降も丁寧に投げ込み、追加点を与えない。七回2死一、二塁で京田を一ゴロに打ち取り球数は106球。責任を果たして、この回でマウンドを降りた。

 「良かったよ。球に切れがあったし、両コーナーに投げられた」と緒方監督。畝投手コーチも「低めに集められていたしね。評価できる」と敗戦にも充実の表情を浮かべた。

 初めて開幕投手を託された右腕は今季、もがき苦しんでいる。過去2年は2点台だった防御率が、4点台に膨らんでいる。「数字として出ているわけですから。何とかしないといけない」。直射日光が厳しかった夏場でも、ランニング量を増やして走り込んできた。その積み重ねが徐々に形として表れつつある。

 球団史上初のリーグ3連覇へ突き進む。だが、その先に待つCSへ向けては先発陣に不安がある。15勝の大瀬良と10勝のジョンソン以外は粘りきれない試合が続いている。それだけに、この日の野村の投球は、チームにとって明るい材料だ。

 「四回は1点を取られた後。高橋くんに打たれた場面は失投だった。反省をして次に向けて調整していきたい」。野村は言葉を紡ぎ、表情を引き締めた。喜びも苦しみも、経験値は誰よりも多い。このままでは終わらない。

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