新井、27年ぶり本拠地Vへ泰然自若 引退表明から5連敗も「一戦一戦」

 今季限りでの現役引退を表明した広島・新井貴浩内野手(41)と鈴木誠也外野手(24)が10日、リーグ3連覇へ泰然自若で構えた。優勝へのマジックナンバーは9。マツダスタジアムではビールかけ会場の設営準備が始まり、1991年以来27年ぶりの本拠地胴上げへ期待感が高まる中、チームは今季ワーストタイの5連敗中だ。そんな状況だが、ベテランはあえて平常心を強調し、4番も自然体で臨む決意を見せた。

 優勝へのマジックナンバーは9。球団史上初のリーグ3連覇へ、着々とカウントダウンが進んでいる。最短の優勝決定日は16日となり、ビールかけ会場となるマツダスタジアムの駐車場では7日から設営準備が始まった。いよいよ祝賀ムードが高まってきたが新井は泰然自若だ。「いつも言っているように一戦一戦を戦うだけ。(優勝マジックは)まだ意識する時期じゃない」とどっしりと構える。

 5日に今季限りでの現役引退を表明。残り20試合すべてが「引退試合」となる。ファンの間で感傷的な空気が漂う中でもベテランは元気いっぱいだ。8日・中日戦では引退を表明してから初めて「6番一塁」でスタメン出場。3打数1安打1打点と気を吐き、ハッスルプレーで名古屋のファンへ別れを告げた。

 ただチームは今季最長の7連勝をした後、今季ワーストタイの5連敗とゴールテープ目前でまさかの足踏み。前カードは、“鬼門”ナゴヤドームで今季3度目の同一カード3連敗を喫し、3年ぶりに中日戦の負け越しも決まった。11日からは圧倒的勝率を誇る本拠地でDeNAと3連戦。仕切り直しを図るには、これ以上ない舞台と言える。

 この日、球場を訪れた鈴木も、ベテランと同じ思いを口にした。ビールかけ会場の準備が進む様子を見て「そろそろかなあと思いますけど」と自然体だ。9月に入り、ペナントレースの行方と同時に個人成績もクローズアップされる時期に差し掛かったが「まずは優勝。そこからです」とキッパリ。今季は右くるぶし骨折から復活を目指す1年。「今こうしてケガをしないで試合に出られていることが奇跡」と言う。最大の目標であるシーズン完走へ、油断はない。

 一昨年は東京ドーム、昨年は甲子園。今年、本拠地での胴上げとなれば1991年以来、27年ぶりとなる。新井は5日の会見で「最後、日本一になってみんなとうれし涙で終われれば最高かなと思います」と笑顔で話した。まずは連敗を止め、新井ラストシーズンを劇的に飾る。

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