広島の岡田明丈投手（２５）が２２日、ソフトバンク打線に真っ向勝負を挑む決意を口にした。ＣＳファイナルＳ、巨人戦では先発から中継ぎに配置転換され、１試合に登板しピシャリと仕事を果たしてみせた。短い回を任されるだけに、自慢の剛球でねじ伏せていく構えだ。

　短い回だからこそ、できる投球を貫く。１５０キロを超える剛球が、岡田最大の武器だ。「打たれる確率が低い球を選択する。自分は、真っすぐ」。強打者がそろうソフトバンクに力勝負を挑んでいく。

　ＣＳは第３戦に１試合だけ登板した。１点を返され５－１で迎えた六回２死一、二塁。２番手で投げ、阿部を１球で左飛に打ち取った。初球から威力、十分。直球の力強さに長距離砲は差し込まれた。

　畝投手コーチは「流れを断ち切ってくれた」と目尻を下げた。日本シリーズでは、ピンチでのゲームチェンジャーや勝利の方程式メンバーにバトンをつなぐ役割など、さまざまな場面での出番が想定される。その右肩にかかる期待は大きい。

　今季、ソフトバンクと対戦はない。ＣＳファイナルＳでの西武戦をテレビで見ながら、打者の特徴などを自己分析してきた。今後、行われるミーティングでさらに細かいデータを頭に入れて大一番を迎える。

　「ＣＳは、結果的に１球で終わったけど、それまでの準備や試合への入り方は良かった。良い感覚がある。それを続けていきたい」と岡田は前を見据える。アクセル全開の投球で柳田、グラシアル、上林らを牛耳っていく。