鈴木&丸、悲願の日本一へ決意表明「失うものない」
広島・鈴木誠也外野手(24)と丸佳浩外野手(29)が22日、マツダスタジアムで行われた全体練習に参加し、34年ぶりとなる悲願の日本一へ強い決意を示した。頂上に立つには3、4番の躍動は不可欠。鈴木は「失うものはない」と真っ向から勝負していく思いで、ともに2年前のシリーズ敗北、昨年のCS敗退の悔しさを前年覇者にぶつける。
覚悟を持って悲願達成に挑む、今季最後の決戦。鈴木はマツダスタジアムでの全体練習を2日連続特打で締めると、前を見つめて日本シリーズへの思いを言葉に変えた。
「とりあえずセ・リーグは勝ち抜けたので、失うものはない」
前年覇者のソフトバンクに突撃する。交流戦では15年を最後に勝ち越しがない相手だが、頂上決戦では初となる対戦。3連勝で突破したCSファイナルSは「負けられないプレッシャーがあった」と重圧があったが、心持ちも違う。勝者だけが立てる場で楽しむ気持ちも忘れず、ぶつかっていくつもりだ。
「日本シリーズはパ・リーグを勝ち上がってきたチームとで、負けても力が上ってなるだけで、自分たちの力を試せると思う」
自身2度目の舞台。前回は交流戦中の活躍から「神ってる」というワードも流行した16年だったが、チームとともに辛酸をなめた。2勝1敗で迎えた第4戦。同点の八回無死一塁でバントサインを見逃し初球に空振り。2球目はバントをファウル、最後は右飛に倒れ流れも相手に傾いた。全6戦でも18打数4安打で打率・222、2打点。5番が主だった2年前から今年は4番として雪辱を果たす。
頂にたどり着くために躍動が不可欠な丸も4つの勝利だけを求める。CSファイナルSでは第1戦で鈴木と3、4番アベック弾を放ち、第3戦でも一発を記録し突破に大きく貢献。2年前の日本シリーズでは打率・333、1本塁打、2打点を残したが「特に覚えていない。打たなきゃいけないので、いい結果が出るように準備するだけ」と力を込めた。
細かい継投も苦にしない。相手はCSでは武田ら第2先発の好投も光った。それでも「DeNAの終盤もそういう継投が多かったので、面食らうとかはない」ときっぱり。残り日数でイメージを膨らませていく。
「日本一という目標は去年CSで負けた次の日から目指してやってきたところ」とし、鈴木も「勝つか負けるかの2択。思い切ってやりたい」と闘志を燃やした。歓喜の瞬間のために、全てを出し切る。