誠也、レジェンド弾!2戦連発で浩二&衣笠に並んだ シリーズ男!打率・529
「日本シリーズ・第4戦、ソフトバンク4-1広島」(31日、ヤフオクドーム)
広島は先勝むなしく敵地で連敗。通算成績は1勝2敗1分けとなり、一歩リードを許した。だが、鯉の4番は元気だ。鈴木誠也外野手(24)が四回、2試合連続本塁打となる反撃の3号ソロ。初戦から4試合連続安打と好調をキープ。第5戦で連敗を止め、勝敗をタイに戻して広島に戻る。
前夜の惜敗に続く連敗。白星を1つ先行される形になった。それでも突破口を開くべく、鈴木が豪快に振り抜いた。1975年の山本浩二らに並ぶ2試合連続となる日本シリーズ3号。主砲の意地は、スタンドの左半分を唯一、歓喜に沸かせた瞬間だった。
「狙っているわけではないし、塁に出ることだけを考えて入り、いい結果になった。考えすぎず、シンプルに打席に入れている」
2点を先制された直後の四回2死。東浜の3球目、高めの144キロ直球に反応。鮮やかに舞い上がった打球は左中間スタンドへと飛び込む。「甘く来た球を一振りで仕留めることができました」。流れを呼び込みたい一撃だった。今年初対戦となった東浜を一気に崩すべく松山も中前打で続いたが、バティスタが遊ゴロに倒れて1点止まりだった。
日本シリーズに入り、4番は本領を発揮している。ここまで4試合は17打数9安打で打率・529、6打点。前日に2発放っており、これでシリーズ3本塁打だ。球団では84年の衣笠祥雄や16年のエルドレッドに並ぶ球団最多タイの快挙。敗戦の中でも存在感はしっかりと示しており、迎打撃コーチは「いいスイングができている」と高い評価を口にした。
独特の雰囲気、胸が高まる舞台でも、冷静さは決して失わない。シリーズ前から「打つだけが仕事ではない。打てなくても、四球や併殺崩れでも点に絡みたい。最高の結果を求めているけど、考えながらやる」と説く。得点にこそつながらなかったものの、1-3の六回2死一塁ではフルカウントから四球を選び、何とか1点を重ねるためへの働きを見せた。
これでセ・リーグとして日本シリーズの敵地で14連敗。パ・リーグの本拠地が鬼門となっている。「厳しい攻めになっても、ベース上を通過する球をどんどん振っていきたい」と次戦へ目を向けた鈴木。まずは五分に戻すためにも、第5戦は勝つのみだ。