丸FA宣言残留も 球団容認!“黒田&新井級”心遣いに「ありがたい」
広島の丸佳浩外野手(29)が5日、日本シリーズ終了後初めてマツダスタジアムを訪れた。この日は約4時間滞在しトレーニングなどを行った。球団は丸が今季取得した国内FA権について、過去の黒田や新井らと同様に宣言残留を認める方針。丸は熟考する構えの中で宣言残留も1つの選択肢とした。
マツダスタジアムを出てきた丸が、口を開いた。3日、ソフトバンクに敗れ日本シリーズが終了。5日から他球団とも交渉ができるFA権の行使期間が始まった。今季、自身は国内FA権を取得。その動向に注目が集まっている。
「何も、という言い方はおかしいかもしれないけど、何も出てきていないので想像できない。いつになるか?自分の考えがまとまったら。それがいつになるかはわからない」。熟考する姿勢を言葉に変えた。
2年連続となるリーグMVPの有力候補。今季は打率・306、39本塁打、97打点の活躍でリーグ3連覇の大きな原動力になった。今オフはFA選手の中でも目玉。巨人や地元千葉が本拠地のロッテが、獲得調査を始めているとみられる。
球団は唯一無二の存在ととらえる。それだけに前日4日には、球団幹部が過去に黒田や新井ら限られた選手に認めていた宣言残留を「問題ない」と容認し誠意を示した。全力で慰留に努める方針だ。
丸は「そう言っていただけるのはありがたい。うれしく思う」と球団の心遣いに感謝。その上で宣言残留について「選択肢の1つです」と話した。
シーズン中から球団と複数回にわたって交渉してきた。3年以上の複数年契約に加え、年俸は今季の推定2億1000万から大幅増と1億円の出来高払いの提示を受けたもようだ。今後、球団と改めて交渉するかについては明言を避けた。
この日は、軽めの打撃練習と筋力トレーニングなどを行った。「(トレーニング)メニューを組んでもらっているので」。シーズン中の休日返上練習は日常茶飯事。今季の戦いは終わったが、来季へ向けた体の準備は既に始まっている。
行使期間は、日本シリーズ終了翌日から7日間以内(土、日曜と祝日を除く)と決められており、今年は13日が期限になる。野球人生の大きな岐路に立つ男は、「しっかり考えたい」と力を込めた。