マエケン流で山口 羽ばたく!かつてのエースほうふつワインドアップ71球
「広島秋季キャンプ」(12日、日南市天福球場)
広島の山口翔投手(19)が12日、ブルペンで71球を投げ新フォームに手応えを感じ始めた。10月のみやざきフェニックス・リーグ終了後からワインドアップに挑戦中。腕を高く上げたしぐさは、まるでドジャース・前田健太投手。体を大きくつかって投げる球は威力十分だ。
両腕を伸ばして振りかぶった山口の姿が、かつてのエースに重なる。腕の振りもまた前田健太をほうふつとさせた。2日連続で入ったブルペンで71球。「腕が振れた。きのうより感じは良かったです」と相好を崩した。
10月のみやざきフェニックス・リーグ後からワインドアップに挑戦している。球威や制球などを向上させるのが狙いだ。中学時代、憧れていたマエケンのフォームを見て試みたことがある。重なって見えるのも「染みついているのかな」
振りかぶることで右足に体重を乗せ、そこからパワーを指先に伝えていく。足を下ろすタイミングや体重移動はまだ模索中だ。「体全体を使って投げたい」。これから大きく羽ばたくために試行錯誤を繰り返していく。
1年目の今季はウエスタンでは5試合に登板し1勝2敗、防御率6・43だった。粗削りながら、しなやかな腕の振りは大きな魅力。「1年目のマエケンに似ている。真っすぐで空振りが取れる投手になってほしい」と佐々岡投手コーチ。首脳陣の期待は大きい。
13日はシート打撃に登板し1回を投げる。「まずはストライクゾーンに力強い真っすぐを投げたい」。来年の春季キャンプメンバー選考も兼ねる大事な登板。失敗を恐れず右腕を振る。