正力賞 緒方監督は惜しくも落選 OBが“愛”の意見「工藤監督にすべき」

 今年のプロ野球の発展に最も貢献した監督、選手に贈られる「正力松太郎賞」の選考委員会が20日、都内ホテルで行われ、ソフトバンクを2年連続の日本一に導いた工藤公康監督が選ばれた。工藤監督は通算3度目の受賞となった。

 選考では広島をリーグ3連覇に導いた緒方孝市監督、3度目のトリプルスリーを達成したヤクルト・山田哲人内野手、パ・リーグ覇者の西武・辻発彦監督も候補に挙がったという。特に緒方監督に対して中西太氏が「3連覇はすごい」、杉下茂氏が「育成しながら3連覇に持っていった」など、絶賛の声もあがったという。

 だが、最終的に決め手となったのは広島OBの声だった。“ミスター赤ヘル”山本浩二氏もその手腕を評価しながら、「日本一にならなければいけない。工藤監督にすべき」と意見。日本一に導いた実績を重視し、工藤監督に決まった。

 作家でジャーナリストの門田隆将氏は、工藤監督の日本シリーズでの采配を評価。ベテランの内川に2度の送りバント、第6戦ではスクイズで決勝点を奪うなど、勝負に徹した采配を振り返り「今年はいろいろな面で工藤監督の手腕があった」と称賛。ソフトバンク・王会長も「山田君も日本一になったらあり得たかもしれない。正力賞はやはり、チーム全体の成績が大きい」と、語った。

 選考委員は以下の通り

 王貞治氏

 杉下茂氏

 中西太氏

 山本浩二氏

 門田隆将氏

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