堂林、師匠・新井さんへ恩返し 護摩行継続!新フォーム&猛練習で“芯”つくる
広島の堂林翔太内野手(27)が28日、今季限りで現役を引退した新井への恩返しを誓った。16年秋から弟子入りし、指導を仰いできた。今秋キャンプでは二塁挑戦に加え、確実性を上げるため、ほとんど足を上げない打撃フォームに修正。来季こそ輝きを取り戻し、師匠の恩に報いる。
秋季キャンプが終わっても、堂林は練習漬けの日々を送っている。連日マツダスタジアムに通い、隣接する室内練習場で打撃マシンと向き合う。今秋から確実性を上げるため、足の上げ幅を小さくした打撃フォームに修正。球場はもちろん、自宅で撮影した動画も迎打撃コーチに送信し、チェックを重ねている。
「迎さんからの宿題です。自分でも見られますし。キャンプまで毎日続けます。練習でも確率を上げないといけないですし、打てないと、このチームは試合に出られないので」
今季限りで新井とエルドレッドがカープを去る。その一塁には下水流、バティスタら、ライバルがひしめく。出場機会を増やすため、今秋キャンプでは二塁に挑戦。「自分の中でも幅が広がりますし、やれた方が可能性が出てくると思う。そこはプラスに考えてます」と意欲的だ。
師と仰ぐ新井は現役を引退したが、護摩行は続ける。「2年間大きなケガもないですし、やってきたことは続けていこうと思って」。19年の年明けも、燃えさかる炎と向き合うつもりだ。
今季は63試合に出場し、打率・216、本塁打は3年ぶりに0本に終わった。それでも2軍では32試合の出場で打率・309、6本塁打、21打点と安定していた。チャンスを奪い取れば、再びブレークの予感が漂う。堂林は無念さを押し殺して前を向く。
「悔しいシーズンになりましたし、これと決めたものが、いい時は続きますけど、悪くなった時に続けられなかったのは芯がないということ。1年間続けられれば、結果もある程度は出るとは思う。信じてやるだけです」
日本シリーズ終了後、新井に「お疲れさまでした」とメールすると「前を向いて頑張れ」と激励のメッセージをもらったという。シーズン中も熱心に指導を受け、感謝の気持ちは尽きない。「(チャンスは)自分の力でつかみ取らなくてはいけない。それが一番の恩返しになると思う」。来季こそ活躍した姿を届ける。