松山、誠也と無敵の4、5番「どっちと勝負しても駄目という状況作る」
広島・松山竜平外野手(33)が5日(日本時間6日)、優勝旅行先の米国・ハワイで鈴木とともに無敵の4、5番を形成していく意欲を示した。今季は自身初の規定打席に到達して好結果を残し、チームの3連覇に貢献。来季は3番の丸が抜ける中、スロースターターから脱却して開幕から主砲とともに打線の中軸を支える。
常夏の地で肩の力を抜きながら、松山は思う存分ゆったりと流れる時間を過ごしている。「体もそうですけど、精神的な部分でリフレッシュになる」。すがすがしい表情の中、今季主に中軸の一角を担ってきた男は来季の理想像を頭に描いた。
「5番という打順は結構好き。(4番・鈴木とともに)2人どっちと勝負しても駄目という状況を作れれば、すごく相手も怖いと思う。5番を打つ上で、そこが理想」
5番での先発出場は今季チーム最多の74試合。不動の3番だった丸が今オフに巨人に移籍したことから来季の3番の席について「任せられたらひとつの誇りにはなる」としたが、自身が醍醐味(だいごみ)と考えるのは5番。鈴木とともに相手を圧倒するほどの力を見せつけるつもりだ。
「誠也の後は面白い打順。やっぱり誠也と勝負を避けることはある。そこで打てたら気持ちいい」。今季は鈴木のすぐ後ろという重要な打順で主に出場しながら、打率・302、12本塁打、74打点をマーク。どんな場面でも前掛かりにならず、冷静さを保つことで好結果を残してきた。
それでも「丸が抜けたし、主軸を打たせてもらっている以上、長打力が必要」とクリーンアップを担っていく責任感がにじむ。今年注力してきた走り込みやウエートトレを今オフさらに増やすことでパワーアップを図る。
スロースターターも脱却する。今季446打席で自身初の規定打席に到達したが、「500打席は普通に立たないといけない。いかに春先の状態の悪さをなくすか」。今季3、4月の打率は・270。昨季同期間の・196からは上昇したが、求めるレベルはもっと上にある。「月間・300を打てればいい。それを続けることでシーズン・300が見えてくる」とイメージを膨らませた。
まずはオフにしっかり土台を作る。「何とか(開幕から)自分の100%を出せる状態に持っていくことが大事」と力を込めた来季の新背番号55。より頼もしさを増した姿を、バットで見せていく。