大瀬良、初開幕投手任せろ エースの自覚!4連覇へけん引「目指してやっていく」
広島・大瀬良大地投手(27)が7日(日本時間8日)、優勝旅行先のハワイで取材に応じ、来季の開幕投手に名乗りを上げていく思いを示した。今季は最多勝と最高勝率の2冠に輝くなどリーグ3連覇に貢献。まずは来春キャンプでアピールすることを念頭に置くが、開幕投手が実現すれば自身初の大役となる。チームは8日午後、チャーター機で広島空港に帰国した。
大瀬良にとって2年ぶりの優勝旅行。ハワイの地は、気持ちを新たにする場となった。投手陣の柱として来季の開幕投手への思いを問われると、慎重に言葉を選びながらその意思を口にした。
「それ(開幕を目指す気持ち)がなかったら先発投手として駄目。どんな立ち位置の選手であれ、そこは目指してやっていくものだと思っている。だけど結果を残してからでないとそんなことも言えないので、キャンプに入ってしっかりアピールできる体と心を作ることが一番」
今季はチームで唯一1年間先発ローテを守り抜き、15勝(7敗)、防御率2・62をマーク。最多勝、最高勝率の2冠に輝くなど、いずれもキャリアハイの数字を残し、リーグ3連覇に大きく貢献した。CSファイナルS、日本シリーズでは初戦を任された。おのずと来季への期待も高まる。
緒方監督は来年3月29日・巨人戦(マツダ)のマウンドに上がる開幕投手について言及。「うちは基本的に競争」とし、今季を例に挙げ「祐輔(野村)がある程度キャンプからオープン戦でいいものを見せてくれたから開幕戦を任せた」と説明した。
順当にいけば筆頭は大瀬良。指揮官も「今年大瀬良が最多勝を取って、中心になってもらわないと困る選手だけど、キャンプからどういう姿で来てくれるか。万全の態勢で来てくれれば、実績プラス力を見せてくれれば筆頭に挙がるだろう」とうなずく。その上でジョンソンや九里の名前も挙げ、レベルの高いし烈な争いを求めた。
大瀬良は好成績を残したことで、来季へ自信よりも不安の思いが上回る。だからこそそれをかき消すレベルアップを自らに課す。「いろいろ研究されて苦しくなっていくんだろうなとは思っている。いかにそこを上回って成長して、シーズンを迎えられるかが大事」。直球も、変化球も、制球面も、自身の底上げが力を発揮する根源となる。
このオフも昨オフ同様に単独トレで己と向き合い続ける予定。「しっかりとした形でキャンプに入って、そこからアピールできるかだと思う。まずはしっかりとした状態でキャンプを迎える」と大瀬良。プロ6年目へ、優勝旅行も終わり新たな挑戦が始まる。