【松山インタビュー2】3年目終わった時にクビも覚悟
広島・松山竜平外野手(33)が新春インタビューで2019年の抱負を語った。昨季はプロ11年目で初の規定打席到達。オフは悩み抜いた末、国内FA権を行使せず、広島残留を表明した。今年の目標は全試合出場。チームの主軸として打点にこだわり、丸、新井の穴を埋める覚悟だ。以下はインタビューその2。
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-契約更改交渉では年俸1億円に到達。11年間は長かったか。
「そうですね。下(2軍)でやってる期間も長かったし、正直3年目終わった時にクビも覚悟していた」
-プロ2、3年目は1軍出場もなかった。
「ケガもしていよいよクビも覚悟しないといけないと思っていたので。そのあたりが一番苦しかったですね」
-そこから2013年は123試合に出場したが、レギュラー定着に至らなかった。
「1年間通して成績を残せなかった面もあるし、守備走塁の面でもまだまだ課題が多いので。そういうところで取り切れなかったと思う。いまだにレギュラーを取るというのは難しいと思うし、1年間フルに戦い続けることはすごく大変だなと、今は分かります」
-左投手が先発時にスタメンを外れることもあったが、そういうイメージも払拭(ふっしょく)した。
「少ない機会でどんどん結果を残すことが一番大事だと思うし、そういうところで結果を残したから、去年も打席に立たせてもらえたんだと思う。そういうところでやっと規定打席にも立てた」
-ここまで礎となったものは。
「経験ですよね。11年やっているので。結果が全ての世界だし、そこで結果が出なかったら辞めるしかない。難しいですけど、本当に諦めずにやることで結果も出せてチャンスをもらえたというところで、今の自分の位置があると思う」
-新井さんが広島に復帰するまで親交は。
「なかったですね。帰ってきて、すごく明るくて、やんちゃな方だなと思って(笑)。でも野球になったらすごく真剣に取り組む人で、そのあたりはすごく尊敬していた。ああいう人がいたからこそ、下の若い子たちもついていったんじゃないかと思います」
-新井さんとの思い出は。
「何年かは代打の期間が長かったので、裏で準備している時の姿とか、打席が終わった時の、打った時、打てなかった時の姿。そういうのはみんなすごく印象に残ってるんじゃないですかね」
-打てなかった時も?
「あそこまでやってきた人がすごく悔しがっていて、自分を分析していたので、そういうところはすごいなって。打った時はみんなで喜ぶ。そういうところが今のチームの明るさじゃないかな」
-グラウンド外で学んだところは。
「常に明るかったですね。ロッカーでもみんなでバカやって笑い合ってたので。負けた後でも『また明日明日!』って、すごく明るく接してくれていたので、そういうところでチームの雰囲気も良かったんじゃないかな」
-一緒にプレーして野球観も変わったか。
「僕は楽しんでやりたい人なので、そういう新井さんの姿っていうのは、僕は大好きだったし、自分の理想とする姿でしたね」
-昨季は他球団のエースを打ち込んだ。
「でも(巨人)菅野、(阪神)メッセンジャーは全然打ってないからね(笑)」
-菅野に対しては15打数無安打だった。
「そこらへんも年間通して打てるように頑張らないといけないと思う」
-かつてはメッセンジャーを得意にしていたが。
「モデルチェンジしてから変化球を多く使うし、そこでまた一段と難しいピッチャーになりました。コントロールもいいので」
-菅野もコントロールがいい。
「そうですね。コントロールがいいですよね、その2人は。低め、内外角のコントロールがいいので、そういうところでやられた」
-一方で、昨季は勝負強さも見せた。
「僕は得点圏打率をすごく重視しているのでね。普通の打率よりも得点圏をすごく意識しているので、それが結果に表れているというのはすごく自分でもいい状態で打撃ができていると思う」
-打席に入るまでのアプローチは。
「しっかりピッチャーにタイミングを合わせるだけですね。配球とかそういうのは読まない人なので。読まずに、速い真っすぐから入っていって、変化球に対応する」
-珍しいタイプでは。
「考えたらダメなんですよ。考えたら考えただけ、バットが出なくなる。どんどん振っていけなくなるので、僕は初球からタイミングが合って打てると思ったら振っていこうと。だから配球とかは読まないですね」
-ありがとうございました。今年の活躍を楽しみにしています。
「はい、頑張ります!」