広島ドラフト１位の小園海斗内野手（１８）＝報徳学園＝が２０日、広島大学病院スポーツ医科学センターで体力測定に臨み、両足太ももの筋力で高数値をはじき出した。１４年に測定した当時ルーキーの田中広輔を上回る記録に、将来的には田中広の代名詞でもある全試合、フルイニング出場という目標達成の大きな励みとなった。

　小園がいきなり大器の片りんを見せつけた。特に目を引いたのが両足太ももの筋力測定だ。田中広が１年目の１４年に測定した記録を上回った。

　「きつかったけど、自分の全力を出せたので良かった」と振り返った体力測定。広島の正遊撃手の、ルーキーイヤーを上回ったことには「うれしいです」としながらも「これを野球に生かしていきたい」と浮かれることなく受け止めた。

　高校時代からウエートトレーニングを取り入れ、下半身を鍛えてきた。トレーナーの話を参考にして、利き足となる右だけでなく、打撃時の軸足として重要な左もバランスを考慮した強化に取り組んだ。その地道なトレーニングの成果が結果となって表れた。

　同大学病院スポーツ医科学センターの坂光徹彦理学療法士（４１）は「筋力の左右がそろっているのがすごい」と舌を巻き、「ケガしにくい。どっしりとしている」と類いまれな潜在能力を絶賛した。

　これまでも「大きなケガはしたことがない」という小園は「ずっと出られるように、ケガなく出られるように」と田中広のように全試合フルイニング出場することを目標に掲げる。強靱（きょうじん）な下半身をさらに鍛え、不動の遊撃をつかみ取る。