小園、夢対決誓った!VS藤原は交流戦 練習試合雨で中止「1軍の舞台で」
「広島春季キャンプ」(19日、沖縄)
広島は19日、コザで予定されていたロッテとの練習試合が雨天中止となった。ドラフト1位・小園海斗内野手(18)=報徳学園=は、ロッテのドラフト1位・藤原恭大外野手(18)=大阪桐蔭=との初対戦が高校時代に続き、またも水入りとなったことで無念そうな表情。それでも初対戦の可能性がある交流戦まで1軍に帯同し、再会する決意を口にした。
もはや運命のイタズラなのか…。試合開始約10分前。突然の大雨でグラウンドは一気に水浸しとなり、ロッテ戦の中止が決まった。途中出場で藤原と対戦予定だった小園は「初めてなのでやりたかったんですけど…(雨)雲が来たという時に絶対降るんだろうな」と無念さをにじませる。
中学時代「枚方ボーイズ」でしのぎを削り合い、家族ぐるみの付き合いもある2人。小園が心待ちにしていた一戦だったが、「ちょっとは予想していました」と脳裏をよぎったのは苦い記憶だ。
高校時代は17年6月、18年3月の練習試合が水入り。同年6月も大阪北部地震の影響で中止となった。プロに入っても…雨に阻まれ「本当にずっと雨なので。なんかあるんですかね」と苦笑い。中止決定後の室内練習場では「また雨やな」(藤原)、「やっぱ雨やな」(小園)と言葉を交わす一幕もあった。
お互い複数球団による競合の末、ドラフト1位で入団。プロの舞台で再会を果たし、藤原の打撃練習中は一塁ベンチから食い入るように見つめた。「プロの1軍の舞台で(対戦)できるというのは、夢見てたこと。ずっと一緒にやってきて、思ってもいないようなことなので自分も頑張ろうと思いました」と小園は目を輝かせる。
再び両者が相まみえるのは、6月18~20日の交流戦(マツダ)だ。「1軍でいけるように。できる機会が少ないと思うんですけど、1軍の舞台でまた戦えるように」と力を込めた。足掛け4年にわたって待ち望んだ盟友との対戦を果たすためにも、1軍に帯同することが必須条件だ。
まず見据える場所は開幕1軍のベンチ。29人の枠を勝ち取るためにも走攻守で成長が必要だ。ロッテ戦の中止決定後、武器の守備力を徹底的に鍛え上げた。山田内野守備走塁コーチは「(同僚だった)1年目の立浪(和義)に匹敵する」とその力量を高く評価する。
小園にとって、藤原からパワーをもらった一日。「刺激もありますし、ライバルだと思っているので人一倍負けたくない気持ちはある。その関係を続けられたらと思います」。キャンプも休日を除けば残り6日。全力で存在感を示していく。