カープチケット抽選券配布に5万人殺到…マツダスタジアムパニック怒号の嵐

 広島カープの今季公式戦の入場券購入のために必要となる抽選券の配布が25日、マツダスタジアムで行われたが、球団の想定を上回る約5万人が詰めかけ、途中で配布が打ち切られた。多くの人が抽選券を手にできず、抗議する人が続出。球団にも警察からの問い合わせやJRから苦情が入るなど、プラチナチケットを巡って大混乱となった。

 平日の昼間にもかかわらず、マツダスタジアム周辺は人、人、人で埋め尽くされた。人々が求めるのは今やプラチナ化したカープの入場券。ところが、球団の想定を大幅に上回る約5万人が詰めかけて大混乱となった。

 抽選券を求めて早朝から人が集まり、時間の経過とともに、その列は広島駅周辺まで続いた。さらに球団が想定していなかった球場東側にも動線ができ、こちらにも多くの人が列を作った。警察には近隣住民から苦情の電話が入り、JRからも「列車の運行に支障が出かねない」と球団に連絡が入った。

 警察の指導を受け、球団は午前11時からの抽選券配布を午前9時40分に早めたが、さらに混乱に拍車をかけたのが、事前に「午前11時までに来場した人全員に抽選券を配布する」と発表していたにもかかわらず、途中で配布を打ち切ったことだ。11時前には球場コンコース入り口のゲートが閉められ、配布はコンコースおよびコンコースにつながるスロープ(プロムナード)内の人に限定された。列に並びながら球場内に入り切れなかった人は手にできなかった。

 昨年まで入場券は先着順で販売されていたが、転売目的などの買い占めを防ぎ、多くの人に購入機会を提供するため、今年から抽選制に変更された。今回配布されたのは、3月1日の窓口販売で購入できる1300人、同2日の800人の計2100人を選出するための抽選券で、27日に当選者が発表される。当選者はマツダスタジアムでの今季公式戦全70試合を対象に、1人5試合まで枚数制限なしで購入できる。

 球場周辺では抽選券を手にできなかった人が「話が違う」と関係者に詰め寄るシーンも見られた。関係者は拡声器を使って「皆様には大変ご迷惑をお掛けしました。今回のことは次回に生かします。本日はお引き取りください」と謝罪したが、多くの人は納得せず、怒号も飛び交うなど不穏な空気に包まれた。

 改めてカープ人気の高さを印象づけた一方で、球団の見通しの甘さが前代未聞の大騒動を引き起こした。

 マツダスタジアムが大混乱した情報は、遠く離れたキャンプ地の沖縄まで届いた。広島駅まで続いた行列の画像などがインターネット上にあふれ、選手、首脳陣、スタッフらは「これ、マジですか!?」、「合成写真みたいですね」と驚きを隠せない様子だった。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

広島カープ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス