ドラ2島内、満塁斬り!鮮烈マツダデビュー 初イニング途中登板もわずか6球
「プロアマ交流戦、広島1-5社会人オール広島」(7日、マツダスタジアム)
広島ドラフト2位の島内颯太郎投手(22)=九州共立大=が開幕1軍へ前進した。4点ビハインドの八回1死満塁のピンチに登板し、打者2人をピシャリ。これで実戦は5試合連続無失点。最速152キロ右腕が、本拠地で鮮烈デビューだ。
持ち味のキレで豪快に空を切らせた。4点ビハインドの八回1死満塁のピンチで、島内はオール直球で真っ向勝負した。代打・小串を速球2球で追い込むと、最後は真ん中高めの150キロで空振り三振。続く大倉も148キロで三邪飛に仕留めた。わずか6球、圧巻の火消しだった。
「1人目のバッターは高めの真っすぐで三振を狙っていた。あの場面は中途半端にいくと打たれると思ったので、思い切って腕を振りました。今日は真っすぐが走っていた。真っすぐで押すことができて良かったです」
初のイニング途中での登板となったが、ブルペンで戦況を見つめながら「準備はできていました」とケロリ。課題を難なくクリアすると、初登板となったマツダスタジアムのマウンドにも「バッターとの距離がすごく近く感じた。投げやすかったです」と好印象を抱いた。
実戦はブルペン以上に見栄えのする投球で、首脳陣の評価をまた上げた。これで実戦は5試合連続無失点。緒方監督が「いいピッチングを続けてくれている」と称えると、佐々岡投手コーチも「三振がほしい場面で三振が取れる。球の質も良かった」とニンマリ。開幕1軍については「今日のような投球を続けないとね」と慎重な姿勢を崩さなかったが、可能性は高まってきた。
3月に入り、中継ぎ陣の競争も激しさを増してきた。この試合では高卒2年目の遠藤が炎上し、2軍降格が決定。昨季1軍で53試合に登板したアドゥワも本格的な先発調整のため、試合後に荷物をまとめた。これで1軍帯同の中継ぎ陣は中崎、一岡、フランスア、レグナルト、ヘルウェグ、菊池保、今村、飯田、矢崎、藤井皓、島内の11人となった。
「今は任されたところで仕事をこなしたい。とりあえず結果を出すことだけを考えて、生き残れるようにしたいです」
1軍の中継ぎのイスは7つ。普段は物静かな性格だが、マウンド度胸は満点。サバイバルを勝ち抜き、開幕1軍切符をつかみ取る。