会沢、脅威の「打てる捕手」 OP戦打率は・769 激走&盗塁阻止も
「オープン戦、広島5-1日本ハム」(13日、マツダスタジアム)
広島・会沢翼捕手(30)が「打てる捕手」として、またもや強烈な存在感を放った。この日も2安打を放ち、オープン戦通算でも13打数10安打、打率・769と絶好調。打ち出の小づちのごとく安打を量産している。守備でも盗塁阻止を記録するなど、頼れる選手会長は開幕へ向けて順調に歩を進めていく。
ヒットゾーンへ打球が飛ぶたびに、スタンドの鯉党が沸く。好調の会沢がこの日も3打数2安打と快音が鳴りやまない。「いい投手なので、より意識して投手と勝負していく形で臨んだ」。2本とも相手は開幕投手に内定している上沢から放ったもので、仕上がりは上々だ。
まずは1打席目の二回1死走者なし。カウント1-1から外角高めの直球を中前へはじき返した。四回先頭の第2打席では2球目のカーブをすくい上げ、中前打とし、その後の得点を呼び込んだ。走塁面の意識も高く、二回は2死一塁から堂林の左翼線二塁打で一気に生還。三塁コーチの広瀬外野守備走塁コーチは「ホームを意識して全力で走ってくれた」と評価した。
5日の巨人戦から5打席連続安打で一時は打率・833まで上昇。第3打席は凡退したが、「一番はタイミングを取ること」を念頭に置き、・769と驚異の高打率をキープしている。それでも「率は気にしてない」と言い切り、「体と頭のバランスや、投手への入っていき方だったり。もっともっとシーズンに向けてやっていきたい」と慢心はない。
守備でも存在感を発揮した。出場のなかった前日はチームが13失点を喫したが、マスクをかぶったこの日は五回まで2投手をリードし1失点。三回2死一塁では盗塁阻止にも成功した。「オープン戦でどんどん走ってくるところでね。そこはキャンプでやってきたことを出せればいい」。昨季の盗塁阻止率・245や防御率を向上させるためにも常に上を目指す構えだ。
昨季は2年連続ベストナインや、球団捕手記録を65年ぶりに更新する13本塁打を刻んだ。今年も「打てる捕手」は健在で、「開幕も近づいてきますから、もっともっと自分の納得のいく内容を求めてやっていきたい」と力強く言葉をつむいだ。熱い魂を胸に秘め、頼れる選手会長はグラウンドに立ち続ける。