【新井氏引退スピーチ全文】私の野球人生、むだなことは何一つありませんでした
「オープン戦、広島3-5オリックス」(16日、マツダスタジアム)
昨季限りで現役引退した元広島の新井貴浩氏(42)=デイリースポーツ評論家=が、オリックスとのオープン戦(マツダ)で引退セレモニーに臨んだ。試合前には始球式を行い、サプライズ贈呈では山本浩二氏、黒田博樹氏が登場。試合後の引退スピーチでは、涙を潤ませながらファンへ感謝を伝えた。以下は新井氏の引退スピーチ全文。
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広島で生まれ、広島で育ち、小さな頃からの夢はカープの選手になることでした。アマチュア時代、大した選手ではない私を取って育ててくれたカープ球団、そして、たくさんの素晴らしい出会いのおかげで、この厳しいプロの世界で20年間もユニホームを着させていただきました。
ユニホームを脱いで数カ月たちますが、うれしかったこと、楽しかったことより、苦しかったこと、悔しかったことの方がはるかに多い野球人生でした。ですが、最後は3連覇させてもらい、日本シリーズという最高の舞台でユニホームを脱がせていただけたのは、今ベンチ前にいる弟のようにかわいい後輩たちのおかげです。本当にみんなありがとう。
彼らは今シーズンも皆さんを大いに楽しませ、喜ばせてくれると思います。私もいま一度、カープファンに戻り、皆さんと一緒になってかわいい後輩たちを応援していきたいと思います。
最後になりましたが、私の野球人生、むだなことは何一つありませんでした。それを思うと、素晴らしい野球人生でした。7年間お世話になったタイガース球団、ならびにタイガースファンの皆さま、ありがとうございました。選手会長時代、いつも選手会を支援してくれ、また背中を押してくれたプロ野球ファンの皆さま、ありがとうございました。
そして最後に13年間お世話になったカープ球団、ならびにカープファンの皆さま、たくさん怒らせ、たくさん悲しませたのに、こんなにたくさん応援していただき、ただ、ただ、ありがとうございました。