さらば新井!引退セレモニーで感謝の舞 広島中が目に焼き付けた背番25

 「オープン戦、広島3-5オリックス」(16日、マツダスタジアム)

 昨季限りで現役引退した元広島の新井貴浩氏(42)=デイリースポーツ評論家=が、オリックスとのオープン戦(マツダ)で引退セレモニーに臨んだ。試合前には始球式を行い、サプライズ贈呈では山本浩二氏、黒田博樹氏が登場。試合後の引退スピーチでは、涙を潤ませながらファンへ感謝を伝えた。また、デイリースポーツに独占手記を寄せ、4連覇へ太鼓判を押した。

 愛するファンへ感謝を述べながら、感極まった。引退スピーチの最後で、新井氏は「カープファンの皆さま、たくさん怒らせ…」と言うと、言葉に詰まった。こみ上げるものを必死にこらえ「たくさん悲しませたのに、こんなにたくさん応援していただき、ただ、ただ、ありがとうございました」と声を張り上げた。

 「最後のところはね、まあその…最後の部分は自分の正直な気持ちなので、グッとくるものがありました」

 昨秋の日本シリーズを最後にユニホームを脱いだ。真剣勝負の中での現役引退で、ファンへのあいさつはお預けとなっていた。「パパパッ」と頭に浮かんだという文章を言葉に変え、晴れやかな表情でグラウンドを一周。真っ赤なスタンドへ手を振った。

 カープ球団の愛情がぎっしり詰まった演出だった。試合前の「サプライズ贈呈式」には山本浩二氏と黒田博樹氏が登場し、「大三振人形」と「大ジャンプ銅像」を贈られた。自分らしさが凝縮されたようなプレゼントに新井は照れ笑い。「黒田さんにも浩二さんにも、わざわざ来ていただいて恐縮です。感謝しています」。2つの宝物は自宅のリビングに飾るつもりだ。

 試合後は後輩の手によって、7度も宙を舞った。8度目は持ち上がらず「最後は重くて上がらなかったんじゃないかな。みんな『おもー』とか言いながらやっていたから」と笑った。胴上げは16年、18年のリーグ優勝日に続いて3度目。最後はみんなと握手を交わし「本当にかわいい後輩たちのおかげ。本当に、みんなにありがとうという気持ちです」とナインにも感謝した。

 「20年間、いろんなことがあったんですけど、すべてが自分に必要だったと思うし、今となってはすべてが素晴らしい思い出です」

 20年間のプロ野球人生に悔いはない。カープはもちろん、7年間在籍したタイガースにも感謝の気持ちでいっぱいだ。ただ、ただ、ありがとう-。これからも大好きなフレーズと歩んでいく。

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