ドラ3林、つかみはOK!代打で急きょOP戦初出場も「緊張なかった」
「オープン戦、広島0-0オリックス」(17日、マツダスタジアム)
未来のスラッガーの登場に満員のスタンドがどよめいた。0-0の七回1死、広島のドラフト3位・林(智弁和歌山)が代打で出場した。「人がたくさん入っていて雰囲気が違いました。すごいと思った」。1軍の雰囲気に初々しさを見せながらも、初球から果敢にスイング。カウント2-2から最後は榊原の142キロに空振り三振を喫したが、1打席に自分の魅力を詰め込んだ。
「(出場は)試合中に言われました。思い切り?自分にはそこしかないので。思い切って振れとコーチの方から言われていた。(緊張は)なかったです」
この日のオープン戦初出場は、元々マツダスタジアムで試合前に「新入団選手紹介」が予定されていたことに加え、緒方監督からのご褒美の意味もあった。前日16日のウエスタン・ソフトバンク戦。「4番・一塁」で出場し、八回に決勝本塁打を放っていた。そんな特別な“昇格”だったこともあり、林は午前中に2軍の大野練習場で汗を流してから1軍ベンチ入りしていた。
以前から林のスイングに舌を巻いていた迎打撃コーチは「ストライクをどんどん振りにいけていた」と積極性を評価。結果こそ出なかったが「真っすぐを力強く振りにいけていた」と称えた。
今後は再びファームで4番として英才教育を受ける。林は「あそこで打たないと、ここ(1軍)では戦えない。あそこで打てるようにやっていきたい」と力を込めた。貴重な経験を糧にして、強打者の道を歩んでいく。