カープ安部、3番奪取へ猛アピール弾 いよいよ復調!ライバルには譲らない
「オープン戦、ヤクルト3-4広島」(19日、神宮球場)
右翼席へ突き刺し、一発回答だ。2-3の五回1死三塁。広島・安部友裕内野手(29)がオープン戦1号となる逆転2ランを放った。「3番」で初めてスタメン起用され、首脳陣の期待に応える一打。「良いバランスで振れた」と表情を崩した。
春季キャンプ中盤にインフルエンザを発症。調整に遅れが出た影響もあり、オープン戦はバットがしめり気味だった。前日18日には休日を返上し、マツダスタジアムで松山と共にフリー打撃。約1時間打ち込んで、打撃感覚を取り戻すように努めた。
丸が担っていた「3番」の後任がチームの懸案事項。この日までに西川、坂倉、田中広が座った。「打順はぐるぐるやっていく」。緒方監督は3番について当面は固定しない方針を改めて示した。それでも候補の1人である安部が結果を残したことは、打線を組む上で選択肢が広がることに間違いはない。
初回無死二、三塁ではきっちり引っ張り二ゴロ。その間に田中広を本塁へ迎え入れた。「守備位置を見て」。安打が出なくても得点するのが広島野球。隙のない攻撃を体現した。
「どの打順にも責任はある。でもやるからには3番で出たい」。1安打3打点だった安部は力を込めた。自らの手で開幕「3番・三塁」の座を手繰り寄せる決意だ。