大瀬良、開幕星!丸から4連続三振 11Kで菅野との最多勝対決制す
「広島5-0巨人」(29日、マツダスタジアム)
自身初の開幕投手を務めた広島・大瀬良大地投手(27)が8回7安打無失点11奪三振で白星を飾った。昨季までの同僚だった丸には4打数無安打4三振に仕留めるなど、熱い恩返しを果たした。菅野との昨季最多勝対決も制した右腕は真の柱へ最高の一歩を踏み出した。4連覇を目指すチームは2年連続の開幕戦白星となった。
一球一球にスタンドが沸く勝負を、大瀬良は最高の結果で締めた。1-0の八回1死一、二塁で、打席には昨季までの同僚・丸。カウント1-2から142キロ直球を外角低めにズバッと決め、見逃し三振。「お世話になった先輩ですけど、敵なのでグラウンドに立てば打ち取れるようにと投げました」。開幕星へ大きな三振だった。
初回から直球とカットボールを軸に相手を斬った。丸には初回1死一塁では内角を厳しく突き、カットボールで空振り三振。結局先輩相手に4打数4三振と完勝した。2番・坂本勇、4番・岡本相手に5三振を奪うなど、8回7安打無失点11奪三振。「(相手投手は)菅野さんでしたし、どんなに走者をためてもホームを踏まれなければいい」とエース対決を制した。
124球の熱投。佐々岡投手コーチは「エースとして1年引っ張ってほしくて投げさせた気持ちはありました」と話しており、熱い期待にも応えた形だ。緒方監督も「大地の投球に尽きるでしょう。開幕でプレッシャーがかかる中、あれだけの投球をしてくれた。ナイスピッチング」と目尻を下げた。
丸には感謝の思いもある。昨年まで普段から野球の話や、打者目線の話を聞き、助言をもらった。「抑えることが恩返しの一つかなと。そういった思いも持って対戦しました」。
大瀬良には、開幕投手と言えば巨人・上原の印象が強かった。「プロ野球開幕だ、という時にマウンドにいたのは上原さんでした。長崎ではジャイアンツ戦が流れていたので」。子どもの頃に画面越しで見てきた特別なマウンドにも「緊張は不思議としなかった」という。平成最後の開幕戦での、自身の快投は見る者に深い印象を残したはずだ。
今年1月にタレントの浅田真由さんと結婚することを明かしていた。3月中に婚姻届を提出しており、結婚初勝利ともなった。ウイニングボールも「お世話になってるので、今日渡そうと思います」と笑みを浮かべた。チームは2年連続開幕勝利。今季も背番号14が投手陣を支える。