緒方鯉、泥沼4連敗 投壊止まらない…4戦合計40失点「申し訳ない」
「広島2-6ヤクルト」(11日、マツダスタジアム)
広島が今季初となる同一カード3連敗を喫した。先発の岡田明丈投手(25)が押し出し四球を含む6四球で、1回0/3を6失点と試合を壊した。マツダスタジアムでの同一カード3連敗は15年以来4年ぶり。泥沼の4連敗で借金は「6」に膨らんだ。チームの立て直しが急がれる。
重い空気が広島の夜空を満たしていた。二回までに6点を奪われ、攻撃陣の反撃も及ばない。九回2死から菊池涼が中飛に倒れて試合が終わった。昨季まで無類の勝負強さを誇った本拠地で、15年以来4年ぶりとなる同一カード3連敗。今季初の4連敗で借金は「6」に膨らんだ。
「岡田?見たまんま。今の状態では上で投げさせられない。2軍でしっかりとやってきてもらう」。会見場で緒方監督は、1回0/3を2安打6四球6失点だった岡田について、厳しい表情で2軍降格を示唆した。
初回に2失点。二回も指先の感覚を修正できず、ボールが先行した。投手の寺原を含めて下位打線に3者連続四球。無死満塁とすると太田への直球は3球連続でワンバウンド。会沢が声を掛け、佐々岡投手コーチが間を取ってリズムを変えようとした効果はなし。ストレートの押し出し四球を与え、直後に指揮官がベンチを立った。
42球中ボールは28球。制球難に苦しんだ右腕は降板後のベンチで悔しさを募らせ、目には光るものがあった。「この結果を受け止めて、いい方向になるように取り組んでいきたい」と必死に言葉を紡いだ。
投壊が止まらない。7日の阪神戦から4試合で計40失点。先発した九里、ジョンソン、野村、岡田のいずれもが5回を投げきれなかった。先発陣の不安定な投球が黒星に直結し、早くもローテ再編を迫られた。佐々岡投手コーチは岡田について「(課題はメンタルと技術の)両方でしょう。1、2年目の選手じゃない。ああいう姿は残念」と言うと、ローテについては「いろいろ考えながら」と話した。
野手陣は六回、松山が2号2ランを放ったが、それ以外は0行進。守備でも二回に松山が適時失策を犯し、失策数は両リーグワーストの18。投打で歯車が狂ったままだ。
開幕から4カード連続で負け越し。リーグ4連覇を目指して船出したチームはいきなり荒波に襲われた。「地元で勝てなかったことはファンに申し訳ない。明日から遠征が続くし、立て直せるようにやっていく」。緒方監督は懸命に前を向いた。