平成ラスト弾はバティスタ「もちろんうれしいよ」 カープは3連敗「もっと打ちたい」

 「阪神8-3広島」(30日、甲子園球場)

 広島が3連敗を喫し、5位に転落した。バティスタが平成最後の一発を放ったが、打線が阪神の先発・秋山の前に沈黙。脳振とう特例措置によって登録抹消後10日間を経ずに復帰した松山、打撃不振の田中広は4打数無安打に終わった。8連勝で借金を完済したはずが、まさかの3連敗。新元号の「令和」から巻き返したい。

 乾いた快音が甲子園に響き渡った。6点を追う八回、バティスタが歴史に名を刻んだ。走者を2人置いて左翼席へ3試合連続となる4号3ラン。平成最後の一発に「もちろんうれしいよ。まだ足りない。もっと打ちたい」と令和1号にも意欲を示した。

 しかし、反撃が遅すぎた。逆転劇にはつながらず、3連敗で5位に転落した。

 打線が先発・秋山の前に沈黙した。七回までわずか3安打で無得点。リーグワーストのチーム打率を象徴するように、打線の軸であるはずの1番田中広と松山が凡退を繰り返した。緒方監督は「(田中は)悪い状態がずっと続いている。(松山は)内容が良くなかった」と言葉少な。試合後は東出、迎両打撃コーチと緊急ミーティングを開催したもようだ。

 田中広は4打数無安打に終わり、12連戦はここまで12打数1安打。打率・168まで下降した。守備でも0-1の二回、先頭・梅野の打球を痛恨の失策。名手らしからぬミスから追加点を与え、「若い投手が頑張っているのに今日は本当に申し訳ない」と唇をかんだ。

 脳振とう特例措置によって復帰した5番松山も4打数無安打。走者を置いた場面でも快音は聞かれなかった。「(後遺症は)全くない。明日からまた頑張るだけです」と前を向いたが、東出打撃コーチは「内容を見ると広輔(田中)と松山は戦える状態にない。(オーダー変更は)徹夜で考える」と厳しい評価を口にした。

 平成最後となる節目の一戦。試合前、緒方監督はクラブハウスへ続く通路を歩きながら「過去を振り返るのか、前を向くのか。振り返るとあっという間だった。これまでに経験したことを次の時代に生かしていきたい」と言った。選手、コーチ、監督として平成を駆け抜け、リーグ3連覇の美酒も浴びた。新元号・令和を迎える中、「意識はしない。1試合1試合、必死にやっているので」と表情を引き締めていたが…。

 試合後も緒方監督は「一戦一戦やるだけです」といつもの言葉を口にして帰りのバスに乗り込んだ。4連覇は険しい道のりだ。令和の新時代から再び連勝街道を突き進みたい。

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