バティ&誠也連弾!12連戦白星締め 竜ロメロ初回攻略で5割復帰

 「中日2-3広島」(8日、ナゴヤドーム)

 広島が勝率5割に復帰した。初回、サビエル・バティスタ外野手(27)と鈴木誠也外野手(24)が今季初のアベック弾。今季2試合の対戦で計13回を無得点に封じられていた天敵・ロメロを仕留めた。12連戦は最終戦を白星で締め、6勝5敗1分けの勝ち越し。10日・DeNA戦から貯金を積み上げ、上位浮上を目指す。

 前夜喫した完封負けの鬱憤(うっぷん)を晴らすかのように、天敵を打ち砕いた。相対したのは、試合前まで2度の対戦で計13回無得点だったロメロ。一回にすぐさま負の流れを止めた。

 連弾の号砲は3番・バティスタ。先制点を奪った直後の1死走者なしから、2球目の130キロスライダーを強振。左翼席へ突き刺す7号ソロだ。

 「甘く浮いてきた球を、良いポイントで捉えることができた」。直前には先頭・野間が四球で出塁し、二盗に相手の悪送球が絡み菊池涼の二ゴロで1点を奪っていた。その流れに見事に乗った。

 直後に鈴木も続いた。カウント1-2から153キロ直球を仕留め、左中間スタンドへ10号ソロ。これで4年連続2桁本塁打とした。「菊池さんのああいう1点がすごく大きかった。その後バティが続いて、入りやすい状態で入れて良かった」と仲間に感謝した。

 初回の3得点が価値あるものとなり、ロメロを撃破。緒方監督は「一回にいい攻撃がしっかりできた」と目を細め、迎打撃コーチも「今後に向けてもすごく価値のある内容」とうなずいた。

 12連戦最終戦を鮮やかなアーチで締めた3、4番。ドミニカンは試合前の打撃練習で「誠也にもらったよ。いいね」と主砲のバットで感覚を養い、好結果につなげていた。鈴木は一発だけでなく三回に中前打、八回に右前打を放つと二盗、三盗もマーク。連戦中の2人は鈴木が打率・405、3本塁打、5打点。バティスタは・313、6本塁打、13打点と躍動ぶりを数字でも示した。

 長期連戦を6勝5敗1分けの勝ち越しで終え、勝率5割復帰。「いい状態で明るくできている。負ける試合もあると思いますが、143試合長いシーズンは連敗もある。連敗を続けずにやっていきたい」と鈴木が語れば、ドミニカンは「もっとホームランを打ちたい」と目を輝かせた。9日の移動日を経て、10日のDeNA戦からも、打つべき役者が猛威を振るっていく。

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